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イアン・ウー:How I Forgot to be Happy
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 5月 07日

They Came In From The Sides, 2013 ©Ian Woo

本展では、イアン・ウーが2012年~2013年に制作した新作を約10点展示いたします。今回の新作は、絵具自体の質感や物質性、また画面におけるそのフォルムと空間性との関係に取り組んでいます。また本展では、ウーの色彩に対する新たなアプローチが提示されます。初期の作品でも用いられた黒色と灰色への探索は、再び最近の作品に立ち返っています。彼にとって黒色は、「実質」と「空虚」の間に漂い続けるある種の特別な色だとウーは語っています。例えば《They Came in from the Sides》という作品では、枠のように見える画面の周辺に黒い空間が存在します。フィルムや漫画のコマの縁が機能するのと同様に、枠内の平面性と動きの関係性が提示されます。この「黒い枠」の表現は、画面と縁の間にある相互作用を促すのみならず、画面の枠を超えて外へ延長する想像のイメージを鑑賞者に持たせるような刺激を与えています。この新シリーズは、他の作品を構成する要素を融合し、さらにウーの絵画の新たな一面を示しています。

[作家プロフィール]
イアン・ウーは1967年、シンガポール生まれ。1991年ナンヤン・アカデミー・オブ・ファイン・アーツ(シンガポール)卒業。1995年にウィンチェスター美術学校(イギリス)欧州美術専攻修士課程、2006年にロイヤルメルボルン工科大学(オーストラリア)美術専攻博士課程を修了。現在、シンガポールを拠点に制作活動を行っています。
最近の個展に、「Ian Woo, A Review 1995-2011」(2011年、Institute of Contemporary Arts、シンガポール)、「Flux Technicolour」(2009年、Watergate Gallery、ソウル、韓国)などがあります。最近のグループ展に、「Island Vernacular」(2013年、Peninsula Art Gallery、プリマス、イギリス)、「Panorama: Recent Art From Contemporary Asia」(2012年、シンガポール美術館、シンガポール)、「Encounter: The Royal Academy in Asia」(2012年、Institute of Contemporary Arts Singapore、シンガポール)、「Sovereign Asian Art Prize Exhibition」(2011年、The Rotunda, Exchange Square、香港)。作品はシンガポール美術館、シンガポール大統領官邸、シンガポール国立美術館、ABNアムロ銀行(シンガポール)、UBS(シンガポール)、ミント・クラフトデザイン美術館(ノースカロライナ、アメリカ)に収蔵されています。小山登美夫ギャラリーでは初の個展となります。

オープニングレセプション 5月3日(金) 7:00pm -
*[ アーティストトーク ] イアン・ウー x アデル・タン(キュレーター、ライター)
5月18日 (土) 15:00-(アーティストトークにご参加希望の方は、MAIL: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください またはTEL:+65 6659 7068 までご連絡ください。)


全文提供:小山登美夫ギャラリー シンガポール
会期:2013年5月3日(金)~2013年6月16日(日)
時間:12:00-19:00 / 日曜日 12:00-18:00
休日:月・祝
会場:小山登美夫ギャラリー シンガポール
最終更新 2013年 5月 03日
 

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