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Published: April 10 2013 |
彫刻の森美術館は、現代の新しい美術表現を紹介するシリーズの第4回として、『宇治野宗輝 ポップ/ライフ』展を開催します。 宇治野宗輝(1964年生まれ、東京芸術大学美術学部工芸科染織専攻卒)は、90年代より、装飾トラックの電飾や電動ドリルなどの電気製品を用いて、『Love Arm(ラヴ・アーム)』シリーズをはじめとするサウンド・スカルプチャーを制作し、数々のライヴ・パフォーマンスを披露してきました。その発展形である『The Rotators』プロジェクトでは、DJ用ターンテーブルに細工を施したレコード盤をのせた「ローテーターヘッド」と、それに接続する一連のモーター駆動の家電製品による自動リズム演奏装置を制作しています。 こうした作品には、騒音楽器を考案した未来派のルイージ・ルッソロや、工業化社会における自然主義的な視点で時代のリアリティを見いだそうとしたネオダダの影響を見ることができるかもしれません。しかし、工業化社会が成熟すると、世界を席巻していったのは狂乱の大量消費社会でした。そうした時代の只中に育った宇治野は、産み落とされた数々の製品をつなぎあわせ、「大量消費社会の自然主義」ともいえる世界観を構築しています。世界はさらに変貌し、私たちを支えて来た近代の物質文明の限界と終焉を予感させる現在、享楽と批評が同居する宇治野の作品は、過去を調査して再構築する中から未来のアートを作るヴィジョンを抽出するための実験といえます。 『Love Arm』シリーズや『The Rotators』プロジェクトの代表作とともに、自動車を使った大型作品の新作を発表する本展は、10年以上に及ぶ宇治野の活動の集大成となります。
[作家プロフィール] 宇治野宗輝
1964 東京都生まれ 1988 東京芸術大学美術学部工芸科染織専攻卒業 2003 第6回岡本太郎記念現代芸術大賞特別賞受賞
個展 1993 「ニュークラブヴィーナス」なすび画廊第三回展覧会(東京) 2002 「日本シリーズ」ミヅマアートギャラリー(東京) 2004 「カーマ・オヴ・サバーバン・ヴィラ(KOSV)」ミヅマアートギャラリー(東京) 2006 「UJINO AND THE ROTATORS」BankART Studio NYK(神奈川) 2007 「THE ROTATORS - Robertson and Phillips」The Western Front、バンクーバー(カナダ) 2008 「CROSSBAND」PSM、ベルリン(ドイツ) 2009 「UJINO AND THE ROTATORS」ヘイワード・プロジェクト・スペース、ロンドン(イギリス) 2011 「TRANSCRIBED」山本現代(東京) 2012 「DUET」PSM、ベルリン(ドイツ)
グループ展 1993 「ザ・ギンブラート」銀座路上(東京) 「マラリア・アート・ショウ VOL.4」DECORATIVE(東京) 1999 「コラボレーションアート」(ゴージャラス)福島県立美術館 2001 「JAM:TOKYO - LONDON」(ゴージャラス)東京オペラシティアートギャラリー/Barbican Gallery(ロンドン) (~2002、巡回) 2003 「第6回岡本太郎記念現代芸術大賞展」川崎市岡本太郎美術館(神奈川) 「殺す・な アンデパンダン」康ギャラリー(東京) 2004 「MEDIARENA」(ゴージャラス)Govett - Brewster Art Gallery、ニュープリマス(ニュージーランド) 2005 「アルス・エレクトロニカ」リンツ(オーストリア) 2006 「シドニー・ビエンナーレ 2006」Artspace(オーストラリア) 2007 「美麗新世界:当代日本視覚文化」Long March、北京/広東美術館、広州(中国) 「THERMOCLINE OF ART - New Asian Waves -」ZKM、カールスルーエ(ドイツ) 2008 「TREND OF CONTEMPORARY ART_Doing Review」慶尙南道美術館、昌原(韓国) 「PLATFORM SEOUL 2008:I have nothing to say and I am saying it,」One and J Gallery、ソウル(韓国) 「KITA!!:Japanese Artist Meet Indonesia」Selasar Sunaryo Art Space、バンドゥン(インドネシア) 「AFTER THE REALITY 2」Deitch Projects、ニューヨーク(アメリカ) 2010 「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」森美術館(東京) 2011 「NJP SUMMER FESTIVAL 21 ROOMS」ナム・ジュン・パイク・アートセンター、京畿道(韓国) 2012 「第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ 2012」シルパカラ・アカデミー(ダッカ) 「第1回キエフ国際現代美術ビエンナーレ」Arsenal(ウクライナ) パブリック・コレクション アートソンジェセンター(韓国) 森美術館(東京)
全文提供:The Hakone Open-Air Museum
会期:2013.3.23~2013.7.15 時間:9:00~17:00 会場:The Hakone Open-Air Museum
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Last Updated on March 23 2013 |