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路上と観察をめぐる表現史—考現学以後
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 1月 25日

林丈二《勇ましい蔵》1988 ©Joji Hayashi

時代の移ろいと都市の眺め。
観察の名手たちと、「つくり手知らず」による、
路上のマスターピース。


民家の研究者・建築家であった今和次郎(1888 〜 1973)は 1920 年代なかば後に舞台美術家として活躍する吉田謙吉(1897 〜 1982)らとともに、東京の街と人々の風俗に注目し、路上における人々の生活、風俗の現状を様々な角度から調査考察する研究を始め、「考現学」と名付けました。それは、1923 年の関東大震災をきっかけに人々の生活、創造を見つめ直し、作品として特別視されることのなかった、市井の創造力に注目する新たな視点の獲得と捉えることができます。その後、1986 年に結成された赤瀬川原平(1937 〜)、藤森照信(1946 〜)らによる路上観察学会をはじめ、美術や建築など様々な分野で路上の事物を観察し、記録する多彩な活動が展開されてきました。 本展覧会は、戦前から現代にかけて観察者たちが路上に見出した創作物をあらためて紹介するとともに、様々なアプローチを通して観察/発見という行為が表現として成立する様子に注目します。観察する者と観察される物(者)の双方が、ともに表現とは何か、という重大な問いかけを投げかける、芸術の在り方について考察する展覧会です。


出品作家・グループ
今和次郎、吉田謙吉、木村荘八、岡本太郎、コンペイトウ、遺留品研究所、赤瀬川原平、トマソン観測センター、林丈二、一木努、路上観察学会、大竹伸朗、都築響一、チーム・メイド・イン・トーキョー(アトリエ・ワン+黒田潤三)、ログズギャラリー、下道基行 ほか

観覧料:一般¥1,000(¥800)、大学生¥700(¥600)、高校生¥500(¥400)、小中学生・65歳以上無料 ※( )内は、前売り及び30名以上の団体料金


全文提供:広島市現代美術館
会期:2013年1月26日(土)~2013年4月7日(日)
時間:10:00~17:00 ※3月26日(火)〜4月5日(金)は19:00まで開館 
休日:月曜日および2月12日(火) ※ただし、2月11日(月・祝)は開館
会場:広島市現代美術館
最終更新 2013年 1月 26日
 

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