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前谷康太郎:distance
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2012年 11月 09日

 

 

2011年5月の梅香堂における個展が高く評価され、展覧会を重ねてきた前谷康太郎の、この一年の集大成といえる本格的な再個展。最新のヴィデオ・インスタレーションやシングル・チャンネルの映像、写真作品をご紹介する予定です。伝統的な映像言語とは別の地平を追求する、若きヴィデオ・アーティストの試みにご期待下さい。 初日の17:00より、オープニング・パーティを開催します。みなさまのご来堂をお待ちしております。

[作家コメント]
「distance」のほぼすべての作品は、その撮影段階においてある共通の構造体を用いている。この構造体はピンホール・カメラに類似しているが、ピンホールではなく、一辺10cm程度の方形の穴を持つため、被写体は完全な像を結ばず、光/色彩/フォルムというミニマムな要素に変換される。
この装置に向かって当てた光源を遠ざけて行くことにより、撮像面での方形の輪郭や肌理は変化し、明度はゆっくりと減少してゆく。こうした光の距離/明度/フォルムがリンクしている状況を最も端的に表現したのが、新作「further / nearer」である。
われわれが見るべきものは、焦点外の領域にも存在する。像が完全に結んだ状態は、焦点外での光の長い旅路の延長線上にあることを忘れてはならない[前谷康太郎]。

[作家プロフィール]
前谷康太郎(まえたに こうたろう)

1984年和歌山県生まれ、2008年東京外国語大学、2010年IMI/総合映像大学卒。京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程在籍中。大学時から現在まで、自然光のサンプリングとその緻密な再構築によるヴィデオや写真を発表している。近年の展覧会は、「(non) existence」(梅香堂・2011)、「medias connection vol.2」(此花メヂア・2011)、「前谷康太郎展 parallel」(CAS・2012)、「文化の森ギャラリー 2012」(美濃加茂市民ミュージアム・2012)、「ALA 現代の表現1(前期) 前谷康太郎」(アートラボあいち・2012)、「HANARART 2012」(大和郡山市旧川本邸・2012)など。

※オープニング・パーティ 11月17(土)日 17:00~ 無料


全文提供:梅香堂
会期:2012年11月17日(土)~2012年12月24日(月)
時間:13:00~19:00(※11/17・18のみ11:00~19:00)
休日:火・水
会場:梅香堂
最終更新 2012年 11月 17日
 

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