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<編集部よりお知らせ>カロンズネット、オンラインジャーナル創刊
ニュース
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2012年 11月 07日

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この度、カロンズネット(運営:一般社団法人知識環境研究会)は、オンラインジャーナル『kalonsJournal』を発行する運びとなりました。通常のサイト記事と共にご愛読いただければ幸いです。


●ダウンロードはこちらから
http://www.kalons.net/oj/


●巻頭言より
  現代美術の展覧会に出向き、依頼ではなく、あくまでもライター自身が書きたいと思った展示についてのみレビューを制作するのが、「カロンズネット」のシステムである。2008年にカロンズネットが設立された際から、そのようにして活動してきた。それは、一見、ライターの自由で気楽な執筆と思われるかもしれない。しかし、どのような作家のどういった展示を書くのかと選出をすること自体がすでに批評性をはらんでいるという重圧や、書いた記事が読まれるのか、どのような人が読むのか、あるいは、書いたものが読者や作家、展覧会に関わる人々にどのように作用するのかといったことを考える中で、様々な模索とともにレビューが制作されてきた。それは、各時代で美術批評家として大きな存在感を見せてきた書き手たちの姿を、現代から鑑みる行為でもあったと言えるだろう。

  今回、現代においてレビューを書くということの意味を模索し、ゆくゆくは、レビューを書くということの意味を新たに作り出せる書き手が生まれる場となることを願い、通常のサイト上とは変えてオンラインジャーナルという形で記事を配信する。今という時をとらえるため、オンラインジャーナルではライターに一つのテーマを提示した。60年代の活動を再考するという視点からの執筆である。60年代と言えば、2011年3月の震災後に起きた、反原発デモといった社会的な動きからも連想され、現代美術の「現代」という視点が形づくられていった時代でもある。また、遠い「過去」ではなく、60年代に制作を始め、現在でも精力的に活動をしている作家が多数いることも、カロンズネットでの最初のオンラインジャーナルとしてふさわしいテーマと言えるだろう。

  レビューを書くことの意味を、今一度再考しつつ。


●目次
・巻頭言 (カロンズネット副編集長 田中みずき)
・巻頭対談 秋山祐徳太子×山下陽光 「面白さへの道中の美学」
・新・方法とハイレッド・センターに関する考察―アップローディング・イヴェントを通じて (石井香絵)
・1960年代‐今日の「テクノロジー」とその変奏―横溝静、スプツニ子!、田中敦子、草間彌生の制作から (田中麻帆)
・近藤聡乃:KiyaKiya (結城なつみ)
・中居真理:すみっこにみつける―いつも近くにある世界 (安河内宏法)
・ルー・ヤン:《復活! 水中カエルゾンビバレエ Revived Zombie Frogs Underwater Ballet》 レジデンス成果展 (山内 泰)
・旅の記憶―好宮佐知子展 (富田陽香)
・Exhibition as media 2011(メディアとしての展覧会) 梅田哲也:大きなことを小さくみせる (黒木杏紀)
・巻末言 カロンズネットジャーナル創刊に寄せて (一般社団法人知識環境研究会 神山資将)

最終更新 2012年 11月 18日
 

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