展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2012年 10月 29日 |
厚地朋子は1984年京都府生まれ。 2008年 京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業、2011年 京都市立芸術大学大学院修士課程修了。 同年、グループ展「絵画の庭 —ゼロ年代日本の地平から」(国立国際美術館、大阪)に参加。 現在、京都府にて制作活動を行う。 受賞歴:2007年度京都市立芸術大学作品展市長賞受賞。2010年京都市立芸術大学作品展市長賞受賞。
<近くて遠い、美しい妻>
厚地朋子は、森鴎外が短篇「普請中」で描いた日本の葛藤をいまだに考え続けている。 鴎外の描く日本は、近代国家としてのうわべと裏腹の矛盾や混沌に揺れていた。 果たしてその苦悩は過去のものなのだろうか。
自らのなかに潜む西洋文化への憧れとコンプレックスをテーマに制作しつづける厚地にとって、 今回の個展のテーマに選んだ「ダヴィデ像」は西洋文化の象徴ともなっている。 学生時代より日々親しんで来た石膏像は、厚地にとって最も身近な存在でありながら最も遠い存在でもあった。
彫刻を描く、というコンセプトで臨んだ今回の個展では、彫刻の三次元性と絵画の二次元性との 近くて遠い関係に、自らの「普請中」のアイデンティティを重ね合わせ現在進行形の作品世界を展開している。
全文提供:taimatz
会期:2012年10月25日(木)~2012年11月24日(土) 時間:11:00~19:00 休日:日・月・祝 会場:taimatz
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最終更新 2012年 10月 25日 |