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visible and invisible:photography
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 5月 22日

越中正人 ≪double word #12≫2008年 C-print/120×120cm courtesy: nca | nichido contemporary art copy right(c) Masahito KOSHINAKA / Courtesy of nca | nichido contemporary art

写真をつうじて、可視/不可視な事象を表現する作家、可視/不可視に新たな考察をする作家など、8名の作品をご紹介します。

写真というものがインターネット上のデジタル情報として流通する今も、撮影者(表現者)にとっては、身体と対象物との現実的な関係である「見る」という行為にかわりはありません。写真表現に確かに存在する肉眼や、見るためのさまざまな行動・行為の痕跡や概念を、各々の作品から読み取っていただければ幸いです。

北野裕之は、天空の星々を撮影した上に絵具で星を描き足したかつての作品のように、今回もまたカメラがとらえきれない「見る」概念の可視化する予定です。国内外で高い評価を受ける越中正人は、花畑(集合)と一輪の花(個)を対照化し、時間的な要素を取り込んで関係性を表現しています。一方、外山央は、8mm フィルムの動画をスキャニングし時間への関心を作品化します。藤場美穂は、膨大な消費への依存という見えないものを可視化する試みです。常にカメラを持ち歩く古川智大は、カメラの特性を活かし、明るい日の下で補食する動物と夜に視力に頼らず補食する動物を対比的にとらえました。牧野和馬も常にカメラを持ち、歩く速度でとらえた京都の町の情景をリアルな物質的存在へと置き換えてきましたが、今回もその延長上となる作品を提示する予定です。西村勇人は今や入手困難なポラロイドフィルムを用いイメージトランスファーを試みます。そして、これまで内向する自己を絵画によって表現してきたyukarina は、初めて写真による自画像を提示します。

以上、各作家の近作・新作のすべてプリント作品で構成いたします。

※全文提供: MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERYpfs/w

最終更新 2009年 5月 19日
 

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