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加藤寿彦 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 12日

"F_233"

328×159×80mm
2008

"監視カメラ—Honky Ronk Women"
紙、CRTモニター、Webカメラ、コンピューター、他
135×135×105cm
2011

3Dポリゴンモデルを紙の彫刻に置き換える作業を初めて行ったのは2004年 でした。バーチャル空間で躍動する人体やコスチュームに生じるドレープを 時間軸から切り取り、ポリゴンを整理、展開してプリントアウトした紙をカット、 接着して立体に置き換える。完成した作品はモニター画面内のものと同じです。 特に完成作品を写真で見るとレンダリングした画像と見分けがつかない場合も あります。そこには人がつくり出す多くのものと共通し、つくられたものの普遍的 プロセスが見て取れます。人の脳が創造し、デザイン、設計が完了した段階で そのものの完成は見えています。そこに偶然の効果や衝動的なアレンジが 加わったとしても、経験則を踏まえればそこには予め予測可能な完成図が 隠されています。しかし、私を含めものをつくる多くの人たちは完成したものを 眼前にしたとき、空間を共にしたときの新たな感動を体験していると考えるのです。
展覧会タイトル"f"は"frequency(周波数)"の頭文字であり、自然で複雑にみえる ’ゆらぎ’の波を分解していくとあらわれる単純なsin波(正弦波)を象徴しています。
また、"flickeringly(明滅して・・)"のfでもあり、今回のプロジェクションマッピングに おける光の表現を表しています。前作では作品とモニター映像による「時間と 空間のフィードバック」を表現としましたが、今回はプロジェクションマッピングを 使い、「3次元と2次元がゆらぎながら重なる」様子を表現しています。

[作家プロフィール]
加藤寿彦 KATO Toshihiko

1957 東京都生まれ
1985 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了

個展
1994 ギャラリーなつか、銀座('95 '96 '98 '05)
2006 世田谷ギャラリー・夢創館、神戸('09)


全文提供:ギャラリーなつか&C-View
会期:2012年6月11日(月)~2012年6月30日(土)
時間:11:00~18:30(土曜17:00まで)
休日:日
会場:ギャラリーなつか&C-View
最終更新 2012年 6月 11日
 

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