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3:three is a magic number 5
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2012年 2月 14日

3 (three)《24V型 286bit》2011
53.1 x 29.9 x 3.6cm, figure (PVC)

1986年生まれの3人によって結成されているという3 (three)は、2010年にShwocase/ MEGUMI OGITA GALLERYで開催された個展を皮切りにマイアミ、シカゴ、ロサンゼルスなどのアートフェアへ出展、国内でも数多くのコンペティションに入選するなど快進撃を続けます。

3 (three)の作品は美少女フィギュアをバラバラに解体したものに熱を加えて型に溶かし、平面や立体作品を制作しています。

フィギュアはアニメやゲームに登場する二次元のキャラクターが、身長体重、洋服の好みやポージングなど細部にわたるプロフィールのデータを元に立体化したものです。架空の情報が本質という儚い存在でありながらも3D独自の魅力を携えたフィギュアは、モニター上の人物を現実の世界に存在させたいという欲望から生まれた二次元キャラクターの影として人気を集めます。

3 (three)の制作過程でバラバラに混ざり合った美少女キャラクターの身体や衣服が溶け出し、肌の色を基調としたカラフルでポップな面を持つ物体が誕生します。 残酷でエロティックなイメージを孕んだこの美しい素材は人間の気配を残した正体不明の塊として、今までにあり得なかった新しい造形の可能性を見せてくれます。

2次元の世界で自由に動き回るアニメのキャラクターは、現実の世界では三次元のフィギュアとしてモーションを失った状態にあります。しかし3(three)の手によって再び溶けて混ざり合った時、その物質は情報から解放されることで静止状態から抜け出し、混沌の中で蠢くエネルギーに溢れた生命体へと変化します。

今展では立体のフィギュアを平面的な状態へ再構築する「面への変換」を行う工程の段階に合わせて、様々な素材のフェーズ(様相)を用いた作品を発表いたします。 テレビやパソコンのモニターサイズの比率に合わせて作られた抽象絵画のような作品や、ルービックキューブのように別種の面が入り組んだ幾何学的な彫刻作品など、異質な素材を正統な芸術の形態と結びつける事で新鮮な驚きを生み出します。

次元の変換と情報、価値の解体により物質を現象を生み出し、真に実在することの不可解さと生命あるいは芸術の本質とは何かを問いかける、3 (three)の「three is a magic number 5」にどうぞご期待下さい。

レセプション:2月14日(火) 17:30 - 19:30


*会場はSHOWCASESHOWを開催しておりました銀座5丁目銀成ビル4Fになりますのでご注意下さい。

全文提供:メグミオギタギャラリー


会期:2012年2月14日(火)~2012年3月10日(土)
時間:11:00-19:00
休日:日・月・祝休廊
会場:メグミオギタギャラリー

最終更新 2012年 2月 14日
 

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