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ギャラリーセレクション展『問い』
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Published: January 14 2012
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川辺ナホ《光と問い#1》2011年

年内最後の、そして年始へとつづくセレクション展として、ドイツ在住アーティスト川辺ナホの新作インスタレーション『光と問い』を中心にしたセレクション展を開催いたします。

川辺ナホは、今年、第5回shiseido art eggの個展を開催。その審査にて『視覚的なレトリックを駆使して意味生を変容させていくという、日本ではあまり見られない手法を用いた展示』『「私的なもの」をメタレベルで相対化できる視点も貴重』(出典:第5回 shiseido art egg展カタログ)等、活躍を期待する所感を受けました(審査員:隈研吾氏、宮島達男氏、やなぎみわ氏)。

ギャラリーでは2010年より川辺作品を紹介し、2010年11月に開催した個展で発表した「cosmic but unfair(調和的だけど不公平)」で、偶然に吊られているように見える球体に、ある角度から光を当てる仕組みで「HELP!」の文字が初めて公に浮かび上がりました。

そして2011年、活動拠点のドイツから一時帰国して「cosmic but unfair」を含むビデオインスタレーションを、銀座・資生堂ギャリーで開催中、東日本大震災が発生します<会期:2011年3月4日~3月27日 *3/12~3/22震災のため休館)。

そもそも言葉・単語から連想される意味やイメージは、見る人の経験等から個々人で異なっているものです。しかし、震災後にみる「HELP!」の文字は、全く異なる響きを放ちました。川辺は自作への戸惑いを表明し(「朝日新聞」2011年4月4日記事掲載)、誠実に向き合い、問い直していきます。その過程は、芸術や事象の本質を問う作家の姿、表現そのものとして、一個人として励まされるものでした。

このたび日本へ届けられた新作『光と問い#1』を発表したく、年末年始につづく会期で開催するに至りました。今、そしてこれから、わたしたち一人ひとりは、何をどのように見つめ、意味を掴んでいくのでしょう。

新年2012 年1 月12 日からの会期では、作家も増やして新たにオープンします。作家の営みに、思い思いにまなざしを向けていただけましたらと思います。ご高覧、ご報道いただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

出展作品:ビデオインスタレーション、ドローイング、写真、立体造形など

全文提供:Port Gallery T


会期:2011年12月15日(木)~2012年1月28日(土)
時間:12:00~19:00 (土曜日18:00まで/日・祝休み)
休日:12/23(金・祝)、冬期休業期間 12/25(日)~1/11(水)
会場:Port Gallery T

Last Updated on December 15 2011
 

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