昨年、東京丸の内の丸ビル地下で開催された選抜卒業制作展「アートアワード2010」で、山中綾子の作品は異彩を放っていました。彼女の作品が展示された空間はそこだけが異質の次元を持っているようで、作品の強度は際立っていました。若い世代では内面を描くことがトレンドになって久しいのですが、内面のさざなみをどれだけ強度のあるイメージとして外部に投影できるか、言い換えれば、表現されたイメージから見る者がどれだけ触発されるものがあるかが試金石になりますが、山中の作品は紛れもなく見る者にさまざまな物語を喚起させる固有の力を持っています。その力技（想像力プラスアルファー）は今後を期待させます。

「1/7 迎飲罵食（げいいんばしょく）」を含む7点の連作を中心にした本展は、大学院修了後の作家初個展となります。どうかご期待ください。

山中綾子　Ayako Yamanaka
1985　栃木県生まれ
2010　女子美術大学大学院修士課程修了
2010　個展「Do android dream? VI」 Pepper's Gallery / Tokyo　
        女子美術大学 大久保婦久子賞受賞
東京丸の内アートアワード2010 ノミネート
2011「J-ART」New York Exhibition by Peppers Gallery / NYC

※全文提供：　unseal contemporary

会期：　2011年11月5日（土）～2011年11月26日（土）
会場：　unseal contemporary
オープニングレセプション：11月5日(土)　16:00～20:00