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オオワダノリコ 展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 11月 01日

《2011年 私が美術を通し語ること》 2011年 | 板、油彩、鉛筆、インスタントレタリング、黒テープ | 130.3×130.3㎝(S60号)| Copyright© Noriko Oowada | 画像提供:藍画廊

作家コメント
いったい母はこの世に何日生きてきたのだろうか、と考えたことから始まりました。
数えてみると、それは31157日でした。
(3・11が含まれている、と言った知人がいて驚きましたが)それは数字にすると冷酷にも完結したものとして見せつけられます。
しかしそれは母の生きた日数であり、そこには私が生まれた日も含まれます。少ない数字のようであり、長い日数にも思えます。

この数字をどうビジュアルアートとし表現したら良いのだろうか、と思ったのが今回の作品の出発点でした。

そして私は365枚(366枚)のA4のコピー紙を1冊の本に製本し、それを1年とし母が生きた85冊を作ろうと思いました。A4の安いコピー紙に書かれているのは、年号と日付、そして数字。それは母が生まれて何日目であるのかという数字です。
そして立派に製本されたその本の表紙には、金字でその年号と01/01~12/31 そして母の生きたその日数が刻印されています。背表紙には母の年齢が刻印されています。

画廊の壁には40冊の展示が精いっぱいだろうという事で、40冊の展示。そしてあとの10冊は置きでの展示。その傍らで私はさらに継続して母の1日、1日をA4の安いコピー紙に印字を続けてゆき、その紙の束が積み重なってゆくという作業、これら全部を含めての今回の個展となります。

この作業はいつの日か、85冊目の3月12日を打った時点で終わります。

時間、そして人生(作業)には必ず終わりが来るのだということ、そんなことを伝えようというのが今回のコンセプトです。

※全文提供: 藍画廊


会期: 2011年11月7日(月)-2011年11月12日(土)
会場: 藍画廊

最終更新 2011年 11月 07日
 

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