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ジョン・ルーリー:Strange and Beautiful
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 4月 07日

©John Lurie 2009 "Chinese Good-Luck Horse" (2006) 305x406mm watercolor, oil pastel on paper

ミュージシャン、俳優、映画監督、画家。ジョン・ルーリーにはいくつもの顔がありますが、画家として知られるようになったのは最近のことです。1980年代ラウンジリザーズのサックス奏者として有名だった頃にも数多く作品を描いていたにも関わらず、その作品が発表されることはありませんでした。病気を患い孤独となった時、すべての時間をかけて絵画制作をはじめました。その後、友人でもあるアーティストJames Naresの強い勧めもあり2004年にAnton Kern Galleryでルーリーの作品が初めて展示され、画家としても広く知られることとなりました。

ルーリーの作品の特徴は、独特な色彩の組み合わせ、奇妙に簡素化された登場人物、そして辛辣でユーモアたっぷりな作品タイトルにあります。彼はある種の催眠状態で制作していると語っています。まず頭の中で組み合わせた色を支持体の上に乗せ、その上に見えたものを描いていきます。登場人物は、アニメのキャラクターや、壁画やアフリカン・アートなどを想起させます。性的な事をほのめかすようなものもしばしば登場し、挑発的でもあり人間的でもあります。作品タイトルは制作の途中で思い浮かぶといいます。色、形、タイトルが組み合わさることによって、現実と想像の世界の境界線が曖昧となった彼独自の世界が広がるのです。その世界は大胆さと繊細さの両面を兼ね備えており、物語の1シーンを切り取ったようで、観る者のイマジネーションをも広げます。

今回、1995年から2008年までの作品を展示いたします。日本でジョン・ルーリーの作品をまとめてみることができる初の機会となりますので、ぜひご高覧ください。

※全文提供: ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート

最終更新 2009年 4月 10日
 

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