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柴田敏雄:concrete abstraction
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 9月 01日

Copyright© Toshio Shibata | 画像提供:BLD Gallery

柴田敏雄はベルギーの王立アカデミーにて写真を学び、帰国後の1980年代後半よりダムやコンクリートに覆われた擁壁など、人工的に変容された風景を撮り始めます。92年には木村伊兵衛賞を受賞し、シカゴ美術館をはじめ海外での個展や、東京都写真美術館での個展開催など、国内外で精力的に活動を展開している作家です。

大型カメラを使用して撮影された柴田の写真は、精密で緊張感のある画面構成を特徴とし、人工物と有機物が織りなす造形美がピクチャレスクに描き出されています。自然の中に人工物が入り込んだ不可思議な風景をダイナミックに捉えた作品は、社会的・政治的側面を反映しつつも、文明の発達とともに変わりゆく時代の風景を独自の造形的感覚で捉えたものとなっています。

緊張感のあるモノクロームの作品で知られきた柴田ですが、2005年頃より積極的にカラー作品の制作に移行し、これまでのモノクロームの静謐さに色彩の豊かさが加わることによって、また新たなる展開をみせています。

本展では、2009年より撮りためた新作のカラー作品を、40×50inchの大判作品8点を中心に約50点展示します。

柴田敏雄(SHIBATA Toshio)
1949 東京に生まれる。
1974 東京芸術大学大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)修了。
1975 ベルギー文部省より奨学金をうける。同ゲント市、王立アカデミー写真科入学、写真を始める。
1992 第17回木村伊兵衛賞受賞。
2009 日本写真協会賞作家賞、第25回東川賞国内作家賞受賞。

個展
東京都写真美術館、シカゴ現代美術館、スプレンゲル美術館、パリ国立写真センター、他

グループ展
「ニューフォトグラフィー8」、ニューヨーク近代美術館
「Consuming Nature」、シカゴ現代写真美術館
「水の情景―モネ、大観から現代まで」展、横浜美術館 他多数

コレクション
ニューヨーク近代美術館、 メトロポリタン美術館、 シカゴ現代美術館、 ゲッティー美術館、 ボストン美術館、 東京都写真美術館、 東京国立近代美術館、 カナダ・ナショナルギャラリー、 ヴィクトリア&アルバート美術館、 パリ・ヨーロッパ写真館、 ポンピドー・センター 他

作品集
『日本典型』 (朝日新聞社、1992)
『TERRA』 (都市出版、1994)
『SHIBATA Toshio : VISIONS of JAPAN』 (光琳社、1998)
『LANDSCAPE-2』 (Nazraeli Press、2008) 
『a View』 (Akio Nagasawa Publishing、2009)
『for Gray』 (Akio Nagasawa Publishing、2009) 他

全文提供: BLD Gallery


会期: 2011年10月7日(金)-2011年11月6日(日)
会場: BLD Gallery
オープニング・レセプション: 2011年10月7日(金)19:00 - 21:00

最終更新 2011年 10月 07日
 

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