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百﨑恭子・山﨑鈴子:∞[ オクト]展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 8月 10日

百﨑恭子《しあわせ》2011年 | 530×410mm | 高知麻紙、岩絵具、水干絵具、パール、墨、他 | 画像提供:Gallery PARC | Copyright © Kyoko Momosaki

現在、京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 芸術専攻博士1年に在籍する山﨑鈴子(やまざき・れいこ 東京・1983年~)、同大学大学院芸術研究科 芸術表現専攻 修士2年に在籍する百﨑恭子(ももさき・きょうこ 長崎・1985年~)は、これまで日本画による作品を制作・発表しています。

何気なく佇む花、水面に浮かぶ花びら、そびえ立つ大樹など、およそ身近な物や風景などを、日本画の持つ魅力をそのままに、緻密に、時にドラマチックにとらえた作品は、「強さ・儚さ」や「静寂・ざわめき」といった様々な情感を伝えるとともに、作家の身近な世界を感じ取る瑞々しい感覚や、それぞれが向ける眼差しを感じることが出来ます。

「私達は、日々の暮らしや自然からインスピレーションを受け制作している。描くという行為は、私達のありのままの姿を求めることであり、その中で表現は自然と生まれ、描くことでそれぞれの世界や空間が構築されていく。自分自身に内在する感覚を解き放ち、感情を呼び起こし、それらを作品に表現することで、私達と人々との在り方の新たな可能性が見つけ出せると信じている。」

2人の若手作家の新作を中心に展開する本展では、日本画が持つ画材・技法・質感・表現世界といった魅力とともに、等身大の若手作家の視線や、そこに生まれた表現が呼び起こす豊かな感覚をお楽しみください。

百﨑恭子 Momosaki Kyoko
1985 - 長崎県生まれ
2010 - 九州産業大学 芸術学部 美術学科 日本画コース 卒業
- 京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 芸術表現専攻 入学
現在 - 京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 芸術表現専攻 修士2年在籍

展覧会歴
2010 - 京展2010 入選
- 日米美術学生展inNY
- 第55回長崎県美術展覧会公募展 長崎県教育委員会賞
2011 - 日米美術学生展inNY
第15回新生展 入選
他、展覧会多数

誰かと分かり合えないとき、人は孤独に陥る。
そこはかとない寂しさや虚しさを感じる一方で、相手と自分の存在の強さを確認し、相手が相手らしく、自分が自分らしく在ることへの、揺るぎない安心感を覚える。
後ろ姿の向こうには、自分の知らない相手の世界がどこまでも続いている。分かりえない相手の姿をとらえようと、目を凝らし想いをはせるとき、自身の世界の中に自分が感じる相手の存在が、無限に拡がって行く。

山﨑鈴子 YAMAZAKI Reiko
1983 - 東京都生まれ
2009 - 京都造形芸術大学 美術工芸学科 日本画コース 卒業
2011 - 京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 芸術表現専攻 修了
現在 - 京都造形芸術大学大学院 芸術研究科 芸術専攻 博士1年在籍

展覧会歴
2009 - ALBION AWARD 2009 銀賞
2010 - 京展2010 入選
- 第8回雪舟の里総社市墨彩画公募展2010 入選
- 第21回臥龍桜日本画大賞展 入選
- 日米美術学生展inNY(2011年)
2011 - 第66回春の院展 初入選
- 京都造形芸術大学 日本画専攻 千住博研究会 作品発表展
- 地平線会 ‒千住博が推す作家たち‒
他、展覧会多数

人は社会と共感し関われたと感じたときに幸福を享受できる。
絶対的な孤独は、時としてそれが恐怖となり主体性を失う。
目にした風景には必ず感情が介在し、人の心理が常に関わっている。
今 目の前にある情景は、私自身の心に他ならない。
私はその表出された作品を媒体に共感覚を得ようとしている。
それが幸福を感受できる方法であると思っている。

全文提供: Gallery PARC


会期: 2011年9月13日(火)-2011年9月18日(日)
会場: Gallery PARC

最終更新 2011年 9月 13日
 

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