小田薫:記憶のかたち |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 8月 10日 |
小田薫はこの春に東京芸術大学工芸の鍛金課の博士課程を卒業した若い鍛金作家である。工房親ではすでにアートフェア、グループ展でその作品を紹介してきたが、今回は本格的な展示企画のデビューの個展を開催する。 彼女は「記憶」をテーマに制作している。「記憶」はいうまでもなくソフトなもので小田も抽象的な表現と形あるものを借りての表現で制作している。 すなわち硬い鉄をたたいて2つの方法で「記憶」を表現する。1つは抽象的な鉄の線(棒状のもの)でさまざまな記憶をリズムよく現代アートのフィールドで表していく。 もうひとつは形あるものでの表現として、2つのやりかたで表す。ひとつはお酒と記憶。お酒は忘れたい記憶や消したい思いを晴らす道具のひとつである。またもう一方、鍵や扉は隠したり秘密にしたい記憶を象徴している。それらは日本人独自の完成や文化を元に表現される。誰もが大切な大切な記憶がある。楽しい記憶で生きるカも与えられたり流して消したい記憶、誰にも知られたくない秘密な記憶。 そのような記憶を日本人の心、アイデンティティーとして積み重ねられた心や文化を通して鉄でたたいて表現する若い小田の本格的な企画展示を多くの人にご高覧頂き応援していただきたいと思います。 今回は主に大人を対象とした錫の杯、親子で楽しめるスプーンを製作するワークショップも開催する。こちらにも多くの方の参加をお待ちしています。 〈鍛金ワークショップ開催〉 全文提供: 工房 親 会期: 2011年10月1日(木)-2011年10月22日(土) |
最終更新 2011年 10月 01日 |