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童画家 武井武雄 創造のおもちゃ箱
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 8月 10日

《おやゆびひめ》『キンダーブック』1965年 | 画像提供:清須市はるひ美術館 | Copyright© Takeo Takei

大正から昭和にかけて活躍した童画家、武井武雄(たけい・たけお 1894-1983)。彼は、日本で初めて「童画」という言葉をつくり、子ども向けの絵本を描くことからキャリアをスタートさせました。しかし、「童画」のみならず本づくりにかかわる幅広い創作活動において、偉大なる足跡を残した人物です。挿絵だけ、あるいは装丁だけを手がける作家は世にたくさんいますが、「童画」「版画」「刊本作品」とこれほどまでにトータルで絵本づくりに情熱を燃やした作家は極めてまれだと言えるでしょう。本展では武井の生地、長野県岡谷市にあるイルフ童画館のコレクションより代表作150点以上を選りすぐってご紹介します。2012年夏、当館に隣接してオープンが予定されている(仮)清須市立図書館のプレイベントとして、本の魅力を発信します。

武井武雄
1894(明治27)  長野県諏訪郡平野村(現岡谷市)に生まれる。
1919(大正 8)  東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科卒業。
1922(大正11)  絵雑誌『コドモノクニ』創刊。企画から参加し、表紙・題字を描く。
1925(大正14)  東京銀座資生堂画廊にて初個展。「童画」という言葉を初めて使う。
1927(昭和 2)  日本童画家協会結成(~1941)。
1944(昭和19)  日本版画協会会員となる。
1945(昭和20)  郷里岡谷に疎開(~1948)。空襲で池袋の家を消失。作品も失う。
1946(昭和21)  日本童画会結成(~1961)。
1955(昭和30)  フレーベル館『観察絵本キンダーブック』編集顧問となる。
1959(昭和34)  児童文化に貢献した功績により紫綬褒章を受ける。
1962(昭和37)  日本童画家協会結成(戦前の同名の協会とは異なる)。
1967(昭和42)  勲四等旭日小綬章を受ける。
1975(昭和50)  童画の代表作を掲載した『武井武雄作品集Ⅰ(童画)』が「世界でもっとも美しい本」としてライプチヒ書籍版画展にてグランプリ受賞。
1983(昭和58)  2月、心筋梗塞のため逝去。享年89歳。

関連イベント
■開会式 (オープニングセレモニー)
日時:7月9日(土) 10:00~
場所:清須市はるひ美術館
武井武雄プレミアムミニコンサート♪ 11:00~
武井武雄も多くの挿絵を描いた絵雑誌『コドモノクニ』に掲載の童謡や、大正時代から歌い継がれる名曲をセレクト。
声楽家:安藤桂 (愛知県立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。日仏歌曲研究所修了。)
※展覧会チケットをおもちの方はどなたでもお聴きいただけます。

■親子ワークショップ「本を作ろう!」
ヘラを使って紙を折ることから始めます。身近な素材の紙を切って、折って、綴じて、一冊の本をつくりましょう。
日時:7月23日(土)、30日(土) 14:00~16:00
講師:都筑晶絵〔製本作家〕  場所:清須市はるひ美術館
料金:500円(要申し込み・先着順)※要展覧会チケット
対象:親子(小学生以上の子どもに限る)
定員:各10組  持ち物:筆記用具

■武井武雄ジャンボカルタ大会
武井武雄のカルタで思いっきり遊びましょう。
日時:8月6日(土)、8月20日(土) 各日13:30~/15:00~(1時間程度)
場所:はるひ保健福祉センター 多目的ホール(美術館西隣)
料金:無料(申し込み不要) ※要展覧会チケット
対象:小学生以上  定員:60名程度 ※先着順

■トーク&製本実演
武井武雄の本の中でも珠玉の一冊『地上の祭』についてその魅力をたっぷり語っていただきます。珍しい和装本の作り方もご覧いただけます。
日時:8月21日(日)14:00~ 1時間半程度
講師:田中栞〔日本出版学会理事、日本豆本協会会長〕
場所:清須市はるひ美術館
料金:無料(申し込み不要) ※要展覧会チケット

■ギャラリートーク
イルフ童画館学芸員によるギャラリートーク
日時:7月17日(日)14:00~ 1時間程度
当館学芸員によるギャラリートーク
日時:7月10日(日)、24日(日)、31日(日)、8月7日(日)、28日(日) 
各回14:00~ 40分程度

全文提供: 清須市はるひ美術館


会期: 2011年7月9日(土)-2011年9月4日(日)
会場: 清須市はるひ美術館

最終更新 2011年 7月 09日
 

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