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若手作家連続企画Vol.5:鈴木祥充 展
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2011年 7月 14日

画像提供:ギャラリー恵風

    今年1月に大阪・2kw galleryで個展を開催した鈴木祥充の2回目の個展。カラフルなサテン地にシャンデリアやバイク、メリーゴーランドなどが点描によって描かれた作品が並んだ前回展から一転、今展ではモノクロームの地に植物や廃墟の光景が描かれる。
    なかでも黒い画面に花びらや植物が同系色で描かれる絵画は、暗闇のなかから浮かび上がるような存在感がある。離れて見ると黒い画面にしか見えないが、近づくとイメージが形成される絵画面は、鑑賞者の眼の介在によってこそ成立する作品だろう。
    ドットや点描を用いた絵画表現の系譜はスーラやリキテンシュタインなどが想起されるが、鈴木の絵画はドットの集積がイメージを立ち上げる淡い境界域を描き出す試みとして注目したい。

最終更新 2011年 7月 13日
 

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