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三嶋章義:HIERARCHY
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 29日

画像提供:ナンヅカ・アンダーグラウンド | Copyright© Akiyoshi Mishima

三嶋章義の新作個展。本展は、ミクストメディア、映像、ウォールペインティングによるインスタレーションとなる予定です。

今回の展覧会は、戦後第三世代を生きる自らの文化的なルーツとリアリティーを自らの世代が未来に負う責任と可能性について表した三嶋のデビュー個展「QUARTER」(2006)、人類とあらゆる生命体の根源的な繋がりに着目し、互いの共存の可能性を説いた「FAMILY」(2009)に続く続編です。

三嶋の考えるヒエラルキーとは、体験からくる内面的な階層であり、積み重ねられた経験と選択による意思決定こそが孤を形成しその集合体の進化が世界を形成していくという考えです。三嶋は、こうした概念に着目し、遺伝の継承によって進化を遂げてきた人類の歴史、年輪を刻む各個人、個人の集合体で構成される人間社会の相関図を表したインスタレーションを試みます。

今回の作品について「必然性と偶然性の狭間の選択と意識コントロール」と三嶋が言っているように、アルミ板を造形したミクストメディア作品は、何重もの色の層によって重ねられ、最後に表面から削られるまでその最終形態は誰にも予想ができません。こうして作られる個々の作品は、三嶋の持つ特有のユーモアと妖しくも美しい色彩の調和によって、私たちの様々な表情を連想させます。同じく色の階層を備えた映像作品及びウォールドローイングは、人間の歴史と世界の成り立ちを表した曼荼羅図の如く、私たちの様々な思考を喚起させます。

三嶋は、今回の個展に関して次のように語っています。

「過去は変えられない。現時点における各個人の意識こそが未来を見る唯一の行動だと思います。」

全文提供: ナンヅカ・アンダーグラウンド


会期: 2011年7月2日(土)-2011年7月30日(土)
会場: ナンヅカ・アンダーグラウンド
オープニングレセプション: 2011年7月2日(土)18:00~

最終更新 2011年 7月 02日
 

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