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田尾創樹:CAT
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 29日

画像提供:Take Ninagawa | Copyright© Soji Tao

この展覧会は二回に渡って開催される田尾創樹個展の第一弾です。

田尾創樹
1977年栃木県生まれ、現在は東京で制作。 チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインを2002年に卒業し、スレイド・スクール・オブ・ファイン・アーツのMFAを2003年に中退。現在は東京で滞在、制作をしています。主な個展に「Bonnie The Dog」Take Ninagawa (2010); Melancholic Kiss Revival」Gallery J☆Chen (2009, 台北); 「projectN 30」東京オペラシティアートギャラリー(2007)、主なグループ展に「CHANEL Mobile Art Project」(2008, 香港, 東京, ニューヨーク); 「赤坂アートフラワー08」(2009)などがあります。また2009年には原美術館の無料シャトルバスプロジェクト「ブルンバッ!」でバスのデザインを担当しています。

全文提供: Take Ninagawa


会期: 2011年7月2日(土)-2011年8月13日(土)
会場: Take Ninagawa

最終更新 2011年 7月 02日
 

編集部ノート    執筆:田中 みずき


画像提供:Take Ninagawa
Copyright© Soji Tao

    会場に入ると、まず目に入るドアの模型。プレートに「おかめぷろ」と書かれている。謎のプロダクションに潜入である。
    注目したいのは、手のひらに乗りそうな小さなキャンバスと、壁一面に広がる大きなキャンバスの2つの絵画。2作品ともモチーフは全く同じで、物干し竿の後ろに二本足で立つ黄色の猫だ。落書きのような線で、漫画のキャラクターのような猫が描かれている。しかし、作品のサイズによって、両者は全く同じ図柄ながら、全く別の作品という印象を与える。一見するとシンプルな線も、よく見ると、細かい筆致で丁寧に何度も筆を加えて描かれていることがわかる。個性を廃した「プロダクション」の作品かと思いきや、長い時間の手作業の後が見られ、プロダクションと作家の違いや、アニメと美術作品との違いについて考えさせられていく。ポップな作風の背後に秘められた堅実なコンセプトが面白い。


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