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大森博之 展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 25日

画像提供:なびす画廊 | Copyright© Hiroyuki Ohmori

大森博之は1954年栃木県に生まれ、79年に筑波大学大学院彫塑専攻を修了。2007年にはプライマリー・フィールド展に出品(神奈川県立近代美術館・葉山)、2009年には栃木県立美術館コレクション展で展示。当画廊では2年ぶりの個展です。

大森の作品は、彫刻でありながら、物質であることをあまり意識させません。粘土を積み上げ撫でながら塑像し、できた形を石膏にうつしとり、表面に蜜蝋を施すことによって大森の作品は出来上がります。石膏は手の痕跡という表層だけをなぞるばかりで、粘土そのものをうつしとることはできません。しかし、物自体が変化したとしても、その作品の本質は非物質的な次元では変化しないのです。

大森は彫刻の物質的な面よりも、そういった彫刻のまとう「表面」や彫刻の宿す非物質的な引力を鑑賞者に意識させます。手の痕跡をそのままとどめた鶏冠のような有機的な形象、まろやかな光をまとった蜜蝋の表面は、どこか官能的で淫靡な雰囲気を帯び鑑賞者を誘います。

陶、石膏、また本展では木彫作品も出品される予定です。

大森博之 OHMORI Hiroyuki
1954  栃木県生まれ
1977  東京教育大学芸術学科彫刻専攻卒業
1979  筑波大学大学院修士課程芸術研究科彫塑専攻修了

個展
1980  楡の木画廊(東京)(同81,82)
1983  駒井画廊(東京)、ルナミ画廊(東京)(同 84,85,86,87,89)
1984  ギャラリートランスフォーム(東京)
1989  コバヤシ画廊(東京)
1991  ギャラリーMIU(神奈川)
1994  ギャラリー手(東京)(同95,96)
1997  SPACE・U(館林)、JAZZオーネット(足利)
2004  鶴見画廊(神奈川)
2009  なびす画廊(東京)(同06,03,00,98,93,91,90)

グループ展
1981  空間感情展(神奈川県立県民ホールギャラリー)
1983  人工呼吸展(パレルゴンII/東京)
1984  あ・はれ展(千葉県立美術館)、大谷地下美術展(大谷地下採石場/栃木)
1985  日韓現代美術交流展(東京・韓国テグ)
1986  第5回平行芸術展(小原流会館/東京・大阪)、万象の変様展(埼玉県立近代美術館)
1987  ルナミ・セレクション(ルナミ画廊/東京)
1988  八つの記憶素展(なびす画廊/東京)
「接吻・ロダンに倣いて」(ルナミ画廊・島久幸と)
Handy Works by Hands(ルナミ画廊/東京)
1989  発生機のデッサン(なびす画廊/東京)
今日の作家展「かめ座のしるし」(横浜市民ギャラリー)
1990   今日の造形(栃木県立美術館)、第三回アクリラ-アート展(目黒美術館/東京)
1992  TEMPVS VICTVM生きられた80年代(小原流会館/東京)
開館10周年記念展「アダムとイヴ」(埼玉県立近代美術館)
1993  カオスと秩序ー芸術のアトラクター展(ギャラリー手/東京)
<かたまり彫刻>とは何か(小原流会館/東京)
1994  金曜日のまれびとたち.その2(なびす画廊/東京)
KARADAがARTになるとき [物質になった器官と身体] (板橋区立美術館)
1996  匍匐は跳躍(なびす画廊/東京)
1997  京橋界隈(なびす画廊/東京)
2004  ディスタンス-栃木県出身作家の現在- (栃木県立美術館/栃木)
第19回平行芸術展 -彫刻は自分の半身を取り戻す-企画:峯村敏明(小原流会館/東京11月1日-11月13日)
2005  2月のおくりもの(なびす画廊/東京)、大森博之+野沢二郎(Takashi Saitoh Gallery/茨城)
2006  大森博之+橋本倫 2人展(鶴見画廊/神奈川)
2007  プライマリー・フィールド美術の現在-七つの<場>との対話
(神奈川県立近代美術館・葉山/神奈川11月23日-2008年1月14日)
2008  ラディカル・クロップス プレ展(exhibit Live&Moris/東京)
「DE MYSTICA~召命~」 ギャラリーアート・ポイント/東京
2009  DE MYSTICA第2回展-"アート"全盛期における"美術"-、なびす画廊,東京
「ミュージアムズ・チョイス この一点」コレクション展|||(栃木県立美術館/栃木)

全文提供: なびす画廊


会期: 2011年9月5日(月)-2011年9月17日(土)
会場: なびす画廊

最終更新 2011年 9月 05日
 

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