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塚本悦雄:ケイトウ
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 1月 07日

《オンドリ》2008年 | 36x35x25cm、大理石 | copyright(c) Etsuo Tsukamoto | Courtesy of MEGUMI OGITA GALLERY

塚本悦雄は1962年熊本県に生まれ、東京藝術大学で彫刻を学び1989年修士課程美術研究科彫刻専攻を修了しました。塚本の作品は柔らかい羊、クモ、タコをモチーフに白い大理石を彫って制作します。作家は自然の形は一見、無秩序に見えても多くの必然によって自然の法則の中に出来ていると考え、ポップコーンも一粒一粒は必然によって形ができ、自身の彫刻もまた自然の秩序の中から出来ていると考えます。作家はポップコーンの「鍋」や「火」として素材に関わり完成した作品は何かに似ている石を目指します。 今展ではタコ、羊、クモに加え今年の夏に「俺はまるで鶏だ」と気分の落ち込んでいる時に思い、その時に鶏の頭部は彫刻になると感じて制作をはじめまたという鶏の頭部が登場します。今回の展覧会のタイトル「ケイトウ」も鶏のとさかに形状がにている植物の名前からとりました。百粒に一粒あるかもしれない「これだ」と思えるポップコーンの形のようにとらえられたドローイング作品と、彫り進めながら彫刻としてとどめておきたいと思えるところを残した彫刻作品はどちらも何気ないものが特別なものになった作品です。それはまるで古代遺跡から掘り出されたもののように気品とその物体として強い生命力を伴って存在しています。 タコや鶏は食材としては人気が高いにも関わらず動物としては軽く扱われているところにも作者は彫刻にすることでその存在をあらためて認識させようとしているようです。今回の個展では彫刻約10点とドローイング約4点を展示し脇役の動物たちを主役に引き上げ展示致します。

※全文提供: メグミオギタギャラリー

最終更新 2009年 1月 09日
 

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