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「世界記憶遺産」に山本作兵衛による筑豊炭田の記録画。記憶遺産への登録は日本初
ニュース
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 6月 11日

国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)は5月25日、福岡県飯塚市出身の画家、山本作兵衛(1892~1984年)が描き残した筑豊炭田の記録画を「世界記憶遺産」に登録すると発表した。

登録されるのは、福岡県田川市などが所有する絵画や日記など697点で、日本では初の記憶遺産への登録となる。山本は14歳から筑豊各地の炭鉱で採炭員や鍛冶工員として働きながら、日記や手帳に炭鉱の記録を残した。また60代半ばから絵筆を取り始め、明治末期から戦後にいたる炭鉱の様子を描いた、1000点余りの墨や水彩作品を残した。

山本作兵衛は、2009年に目黒区美術館で開催された「‘文化’資源としての<炭鉱>展」に作品が出品され、注目・再評価された画家。世界記憶遺産は、自治体や団体でも登録申請できるため、田川市と福岡県立大学が2010年3月にユネスコ本部に推薦書を送付、5月25日に国内初の登録を受けることが決まった。

最終更新 2011年 6月 10日
 

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