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齋藤雄介・高橋大輔:人魚とビスケット
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 03日

画像提供:Art Center Ongoing

齋藤雄介は2006年に武蔵野美術大学を、高橋大輔は2005年に東京造形大学を卒業後、個展やグループ展などで積極的に発表を続ける、共に現在大変注目を集める若手作家です。

齋藤は、木材やリボン、イスや鏡など日常の生活で我々が目にする様々な既製品に手を加え、それらを組み合わせることで、印象的な立体作品を作り上げます。「彫刻と空間との相互関係によって新たな場所を立ち上がらせる」と自身が作品について語るように、斎藤の作品が設置された空間は、奇妙な磁場が発生したかのような印象を与えます。

彫刻を構成する要素は、既知の物であるはずが、組み合わせや繰り返しによって、それらは未知の物体へと変容し、まるで呪術の儀式に使われる祭具のようなオーラーを放ちはじめます。

一方の高橋は、油絵具を何層にも重ねた平面作品で知られます。高橋の作品を前にすると、目にしているものが絵なのか立体なのか一瞬の戸惑いが生じます。厚く盛られた油絵の具は画面に抑揚を与え、鮮やかな色彩の組み合わせは多彩なリズムを奏でているかのようです。絵画という人間の視覚に訴えかけるイリュージョンが、そもそも絵の具という物質によってできあがっているという、その単純だが感動的な事実を、高橋の絵画はわれわれに再び教えてくれるのです。

平面と立体、各々のフィールドの特性を熟知しながらビビットな印象でわれわれの知覚に直接訴えかける斎藤と高橋の作品世界。是非この機会に多くの方々にご覧いただければと思います。

■ 6月4日 (土) 18:00〜
オープニングパーティー
参加費:1000円(軽食、ワンドリンク付き ※入場料含む)

■ 6月5日 (日) 19:00〜
スペシャルトーク: 斎藤雄介 × 高橋大輔 × 薮前知子(東京都現代美術館学芸員)
参加費: 1000円(ワンドリンク付き 先着30名様 ※入場料含む)

■ 6月12日 (日) 15:00〜
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャーと共同制作お好きなケーキとお飲物がついてきます
料金: 1500円 (ケーキとドリンク付き、先着30名様 ※入場料含む)

全文提供: Art Center Ongoing


会期: 2011年6月1日(水)-2011年6月12日(日)
会場: Art Center Ongoing

最終更新 2011年 6月 01日
 

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