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鈴木康広「募金箱 『泉』」公開記念特別展示
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 03日

鈴木康広「募金箱 『泉』」イメージ 2011年 | 画像提供:原美術館 | Copyright© Yasuhiro Suzuki

このたび、原美術館(東京都品川区北品川4-7-25)では、ある篤志家より、鈴木康広による作品「募金箱 『泉』」の寄贈を受ける運びとなりました。「募金箱 『泉』」は、世界にただ一つの募金箱として2011年6月26日(日)より当館館内の壁に設置されます。

この作品の完成を記念し、当館ザ・ホールにて、鈴木康広「募金箱 『泉』」公開記念特別展示を開催、6月26日[日]には、作家本人によるトークショウを行います。

「コインは自分の分身です。それを投入することは、自分自身が原美術館の活動に参加すること―自分の投じたコインによる一滴の雫がその活動に波紋を生み、そこから新しいアートの世界が広がるのです。」

と、鈴木康広は語ります。

原美術館の壁の一隅にあけられた一本のスリット。その暗がりへコインを投入すると水音が響き、「原美術館の泉」の映像が映し出されます。コインの種類によって異なる水音や映像が、泉の無限の広がりを思わせる、ユニークでインタラクティブな魅力を放つ作品です。

なお、映像コンテンツは、将来にわたって原美術館の「現在」を表現すべく、随時更新されてゆく計画です。

※募金箱 『泉』」は、その性質上、募金された方のみ鑑賞可能な作品となります。本作品は、2011年3月下旬に公開の予定でしたが、震災の影響により、制作着工を延期しておりました。
また、原美術館の活動支援のための募金箱として制作されたものですが、年内に寄せられた募金は、全額、被災地の復興支援のために寄付いたします。
なお、被災地の状況は刻々と変化しておりますので、寄付先につきましては年末の時点で精査し、当館で責任を持って選ばせていただきます。

展示内容(予定)
「水の切り株」2008年/切り株の形をした容器に水を溜め、水滴を落とすと波紋が年輪に 見立てられる作品。 「目薬の銃」2006年/銃の形をした目薬の容器。目を「撃つ」目薬。波紋を「的」に見立て、必ず中心を打ち抜くことができる。 「遊具の透視法 ミニチュアバージョン」2002年/公園の遊具で遊ぶ子供たちの映像を回転体にプロジェクターで投影。残像現象によって暗闇に半透明な像となって浮かび上がる。 その他、パラパラマンガ上映「水のかたち」2005年、モニターとプロジェクターを使用した映像による作品紹介など。

鈴木康広(Yasuhiro Suzuki)
1979 年静岡県浜松市生まれ。2001 年東京造形大学デザイン学科卒業。
2001 年に発表した公園の回転式遊具「グローブジャングル」を使った映像インスタレーション「遊具の透視法」の発表をきっかけに、NHK デジタルスタジアムの協力で「グローブジャングル・プロジェクト」を立ち上げ、日本各地の公園を巡回。その後、Ars Electronica Festival'02(オーストリア)、DEAF_03(オランダ)、Liile2004(フランス)など、国内外の多数の展覧会やアートフェスティバルに参加。紙の葉が空間に「まばたき」をしながら舞い落ちる「まばたきの葉」など、日常のふとした発見をさまざまな手法でかたちにした作品を国内外にて発表している。
2002年からは、東京大学先端科学技術研究センターを拠点にジャンルを越えた活動を展開、昨年は、瀬戸内国際芸術祭2010に「ファスナーの船」を出品し、話題を呼んだ。
また、原美術館では、毎週日曜日運行(2011年6月12日まで/協賛 ブルームバーグL.P.)のアートバス「ブルンバッ!」を手掛けた。東京都在住。
オフィシャルサイト http://www.mabataki.com/

「募金箱 『泉』」 公開記念 鈴木康広トークショウ
会期: 2011年6月26日[日] 3:30-4:30pm
会場:原美術館ザ・ホール
料金:無料(要入館料)
※予約制。Tel 03-3445-0669 E-mail ( このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください

全文提供: 原美術館


会期: 2011年6月26日(日)-2011年7月1日(金)
会場: 原美術館ザ・ホール

最終更新 2011年 6月 26日
 

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