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大友真志:サハリン島
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 5月 31日

画像提供:photographers' gallery | Copyright© Masashi Otomo

大友は一貫して自身が育った北海道北広島市周辺の風景や家族にまつわる物事を撮影している写真家です。2010年には、「Mourai」と題した北海道の風景と家族のポートレートの連続展を一年間にわたり開催しました(photographers’gallery/IKAZUCHI)。取材する地域は北広島市を中心にしながらも、洞爺湖、函館、稚内など少しずつ道内全域に広がっています。

作家コメント
かつて樺太と呼ばれていたサハリンは気候や植生が北海道と大体同じで、風景もよく似ているらしい。そう聞いてサハリンに一度行ってみたくなった。まずは州都ユジノサハリンスクをまわり、鉄道で行ける最北の街、ノグリキに向かった。街のすぐそばにはトゥイミ川がゆるやかに流れ、その先に進めば針葉樹林が広がっている、とてもおだやかな街だった。いつも川や沼、湖などの水辺とその周りに生えている草花や木々を撮影している私は、ノグリキの静けさにひかれた。トゥイミ川のほとりや原野は、人の気配はわずかに感じられるほどで、荒涼とした土地が広がっていた。ノグリキを後にし、間宮海峡に面した港町・ホルムスクに向かった。ここには旧王子製紙の工場跡地があり、他にも日本が統治していたころの建物がいくつかあった。一週間ほどの短い滞在であったが、確かにサハリンの風景は北海道によく似ていた。そればかりか、郊外の索漠とした原野の中に立つと、まるで開拓される前の北海道にいるような錯覚にとらわれた。

大友真志 OTOMO Masashi
1978年 北海道北広島市生まれ
1999年 専門学校東京ビジュアルアーツ写真学科卒業

おもな個展
2008年 「Northern Lights 2 姉」(photographers' gallery・東京)
「Northern Lights 3 大東島」(photographers' gallery・東京)
2010年 「Mourai1~13」(IKAZUCHI・東京)

おもなグループ展
2005年 「借りた場所、借りた時間 photographers' gallery 横浜展」(BankART studio NYK・神奈川)
2006年 ICANOF Media Art Show 2006「TELOMERIC vol.3」(八戸市美術館・青森)

受賞
2002年 第20回写真ひとつぼ展入選

その他
2005年~ 『photographers' gallery press no.4~7、9』編集
2009年 『photographers' gallery press no.8』編集責任

全文提供: photographers' gallery


会期: 2011年6月21日(火)-2011年7月10日(日)
会場: photographers' gallery

最終更新 2011年 6月 21日
 

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