| EN |

ミランダ・リキテンシュタイン
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2008年 12月 06日

"9 planes, 5 unrealized" (2007) | copyright(c) Miranda Lichtenstein | Courtesy of GALLERY MIN MIN

ミランダ・リキテンシュタインの作品の構成要素となるものは、人間と自然界との壊れた関係性であり、その偽りの世界を探求し続けています。彼女の最近の作品である静物(植物)のシリーズは、室内にあらかじめセットした植物にプロジェクターを使用し、実際にそこにあるはずのない影を描くことで巧妙な作品をつくりあげるものでした。彼女は、その作品のありかたはタルボットの作品「自然の鉛筆」のようにみています。彼女の手で描かれた影はまるで鏡に写った本物のようです。数年前のフランスのジウェルディーにあるモネの庭でのレジデンシーでの生活の経験を通じて生み出されたスタイルです。しかしまるで本物のような偽りの影は、非現実世界観においてのリアリティを確立し、そこに完璧なシステムを作り出してしまうのです。

それから彼女の制作スタイルは室外の撮影に戻り、木の撮影では影に焦点を当てています。影は存在しないも同然であるようでいて、さまざまな意味をもたらします。また彼女は様々な状況下の人々の写真を通じて描いていく「searcher」と呼ばれるプロジェクトの一作品としてDream Machine, Self-portrait as a Shamanとタイトルのつけられた初のポートレイト作品をつくり、自身と超越的な経験に対する願望への繋がりを形にしました。飛行機の写真を使った作品(9 Plains, 5 Unrealized)は、不完全なユートピアと高尚に対する作家の興味を使ったものです。この作品は、1996年に彼女が居合わせた飛行機事故の恐怖体験に基づいており、深い意味で非常に個人的な作品といえます。彼女の作品はコントロールの喪失と、逃避というファンタジーとの2つの矛盾した世界を抱えています。シグマ・ポルケは尋ねました。”意味が関係性を作りだすのか、関係性が意味を作りだすのか?”彼女はこの問いかけに対して一つのシリーズで示すことより、様々な形で表現することで、私達にこの問いを投げかけようとしているのです。

※全文提供: ギャラリーミンミン

最終更新 2009年 1月 13日
 

関連情報


| EN |