凝縮の美学 名車模型のモデラーたち |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 5月 28日 |
6月からのINAXギャラリー1では、スクラッチビルドという、自らの手でゼロからすべてを つくりあげる模型のモデラーたちと彼らの珠玉の作品をとおして、究極の模型づくりに情熱を傾 けるクリエイションの世界を紹介します。世界を彩る名車模型をご堪能ください。 スクラッチビルドの模型制作には、丹念な実車調査から組立て・塗装に至るまでの一連の作業が 含まれます。その緻密さは驚くほどです。モデラーたちは、1mm に満たないパーツづくりに取り 組み、パーツをつくる道具がなければそれさえ自前の作とします。完成までの何百、何千もの部 品とのつきあいは数ヶ月から1 年以上にわたります。制作に必要な様々な知識や技術、そして創 造力と想像力を駆使してつくられていくプロセスはモノづくりの醍醐味と言えるでしょう。惚れ 込んだ実車はやがて限りなくリアルに、彼ら独自の感性とともに縮小の造形へと生まれ変わりま す。それはモデラーたちが追い求めてきた夢の結晶であり、実車にはない魅力があふれています。 本展のみどころ〔1〕 まず、クラシックカーを好む濱上晴市氏の作品からは「ブガッティT37A、T35B」(1/15)や「モー ガンスリーホイラー」(1/15)などが登場します。ネジ一つまで忠実に再現した驚異の世界が広が ります。その他ジャガー(1/24)などセミスクラッチ(キットをベースにつくられたもの)もご覧 いただきます。エンツォ・フェラーリを敬愛しフェラーリだけをつくり続ける山田健二氏からは 「250 GTO」(1/5)、塗装前の「F40」(1/6)他を展示。彼は素材に誰も使用していないバルサ材を 選び表現しています。1960 年代のレーシングカーを好む水野秀夫氏からは、混合樹脂(ポリエス テル)の「JW ガルフミラージュM3 フォード」(1/24)を含む3 台が登場。流れるようなボデ ィラインで今にも走り出しそうです。高梨廣孝氏はメカニカルな魅力を持つバイクを主に制作し ています。「ブラフシューぺリアSS100 」(1/9)、未塗装の「ドゥカティ851」(1/9)はエンジン 部分の重厚感と美しさに圧倒されます。最後に斎藤勉氏からは、真鍮製の「ホンダS800」(1/43) のアッセンブル・パーツ、またオリジナルキットの「フェラーリモデューロ」(1/24)も大変ユニ ークな存在としてご覧いただけます。 本展の見どころ〔2〕 ■関連企画〔トーク&ミニ展示〕 巡回展会期 ※全文提供: INAXギャラリー 会期: 2011年6月3日(金)-2011年8月20日(土) |
最終更新 2011年 6月 03日 |