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平林幸壽:Contemporary/Buddhism/Art
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 5月 26日

画像提供:unseal contemporary | Copyright© Yukihisa Hirabayashi

もともとは純粋に美術を専攻していた平林は、僧侶となり、しだいに美術と仏教との接点を模索するようになります。いわゆる伝統的な仏教美術の再現ではなく、長い歴史を持つ仏教世界が現代の人々とどう重なるかを実験的に表現しようとしてきています。

この試みは、日本人の遺伝子に組み込まれているに違いない仏教文化(世界の見方)を現代の感性をベースにした作品でどう触発し、引き出し、展開させていくかということになりますが、しかし平林の作品はそのための触媒にとどまるのではなく、固有の存在であろうともしています。

作品が固有であるとは、仏教に関心があるなしにかかわらず、現代に生きる人たちに何らかのインクパクトを与えるものということであり、その意味で、平林の作品は仏教文化と現代美術の境界にあろうとするものです。そしてその表現は、平面作品と立体作品という形をとり、本展も両者で構成されます。その個性的な作品群はすでに注目を集め、幾つか受賞を重ねてきていますが、私たちでは初めての個展となります。どうかご期待ください。

かって江戸時代まで美術という概念は日本には存在しなかった。信仰対象としての仏像や仏画は美術ではなかった。現代美術という言葉の「現代」は本来、Contemporaryであり「同時代」という意味の方が正確だが、美術作家であり、同時に僧侶である私は、信仰対象という仏画や仏像の範疇に収まりきらない「仏教美術」を「同時代性」を持って表現したいと思っている。

ばらばらに存在する現代と仏教と美術を私なりに統合しようとすること、このことは歴史によって断片化された複数の文化の系譜を紡ごうとする試みとなる。

平林幸壽
1976年11月 東京生まれ 東京都在住
2002年
3月 多摩美術大学美術学部油画専攻卒
同年 大正大学人間学部仏教学科編入学

2004年
4月 大正大学大学院仏教学部入学
8月 真言宗豊山派大珠院 副住職就任

2005年
3月 大正大学大学院を中退

■企画展
2007年
5月 Do you remmeber the Holy white elephant? Tokyo WonderWall /東京都庁
11月 Spiritual/Popの彼岸へ  Tokyo Wonder Site/本 郷

2008年
5月 個展 Noda contemporary /名古屋

■グループ展
2002年
2月多摩美術大学油画専攻福沢一郎賞受賞者展示

2006年
2月 トウキョーワンダーシード/Tokyo Wonder Site 渋谷
3月 メイドインカワサキ現代美術賞/川崎市民ミュージアム
8月 トーキョーワンダーウォール/東京都現代美術館
12月 音包〜ototutumi/横浜ZAIM

2007年
4月 シンジュクアートインフィニティ/マルイ新宿仮囲い壁面

2009年
1月 Therse artists are good/Noda contemporary 北京

■受賞他
2002年 
多摩美術大学卒業作品 福沢一郎賞受賞

2006年 
トーキョーワンダーウォール賞受賞
トーキョーワンダーシード入選
メイドインカワサキ現代美術賞入選

2007年
ホルベインスカラシップ奨学者認定
シンジュクアートインフィニティ プレエキシビション選出

2008年
CIGE 中国国際画廊博覧会 出品
ART TAIPEI 出品
Westestオークション 東京/香港出品

全文提供: unseal contemporary


会期: 2011年6月4日(土)-2011年6月25日(土)
会場: unseal contemporary

最終更新 2011年 6月 04日
 

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