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空間の境界をめぐる6 つの対話
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 5月 22日

画像提供:art project room ARTZONE

日本、ドイツの14 人のクリエーターによるインスタレーションとトークセッションから成るイベント。

近年の世界的な経済不況による失速感。そして先頃の東日本大震災。有無をいわさず突然に日常が打ち砕かれ、これまでの方法では立ちゆかなくなるといった実感が、毎日の生活にも拡がりはじめています。その拡がりは、安全と危険、当事者と傍観者、内と外、遠い近いといった距離感など、これまで何気なく通り過ぎてきた目に見えない境界をあらわにさせ、あるいは霧散させ、私たちを立ち止まらせるきっかけとなりました。

本展に参加するクリエーター達は、様々なジャンルの境界を横断しながら日本や世界各地をダイナミックな距離感で日々創造的に活動しています。彼らはそれぞれの領域ーいわゆる肩書きを超えた具体的なツールを扱って仕事をし、新しい場や、人と人の共有空間の形成に向かっているかのようです。

境界はどこにあるのか/ないのか? 境界は自分でつくるのか/消し去るのか? 境界は自由を剥奪するのか/自由を守るのか? 様々な問いがARTZONE の空間に渦巻きます。週末の対話シリーズでは、各回1組のジャンルの違うクリエーターが、それぞれの境界をめぐる活動をプレゼンテーションしあい、対話がはじまります。来場者を含めたその日の発言やその場で起こった出来事は、来場者の意見を含めて即刻ARTZONE のスペースに写し取られてゆきます。一方、ドイツ人作家によるビデオインスタレーションでは、ひとつの物語をふたつの手振りで表現した2カ国語の手話による1組の作品“インビジブル-目に見えぬ人々の物語とエヴァの不揃いなこどもたち”が、鑑賞者自身の感覚に差異と相似の直接的な対話を引起こします。

本展が、第一線で活躍するクリエーターたちがこれまで培ったことと、これからも続けていくものを目撃する場となり、さらに生活をクリエイトする全ての人にとって、この困難で可能性に満ちた時代を生き抜く手掛かりとなることを願っています。

プログラム
□対話1 5/21(土) 対話18:00~20:30
『空間と制度の境界をめぐる対話』
吉村 靖孝(建築家) × 長谷部 文子(経済産業省四国経済産業局 勤務)

□対話2 5/22(日) パフォーマンス14:00~ 対話18:00~20:30
『身体と空間の境界をめぐる対話1』
島田 陽(建築家) × 華雪(書家)

□対話3 5/27(金) 対話18:00~20:30
『空間と経験の境界をめぐる対話』
谷尻 誠(建築家) × 名和 晃平(彫刻家)

□対話4 5/28(土) 対話13:30~16:00
『言葉と空間の境界をめぐる対話』
倉方 俊輔(建築史家) × 蘆田 裕史(京都服飾文化研究財団アシスタント・キュ レーター)

□対話5 5/28(土) 対話18:30~21:00
『身体と空間の境界をめぐる対話2』
家成 俊勝(建築家 dot architects 共同主宰) × 塚原 悠也(CONTACT GONZO・ ダンサー)

□対話6 5/29(日) 対話16:00~19:30
『空間と方法の境界をめぐる対話』
藤村 龍至(建築家) × 服部 滋樹(graf 代表・デザイナー・クリエイティブディ レクター)

インスタレーション
□エヴァの不揃いなこどもたちヤーコプ・グリム (映像作品:ドイツ語手話 × 日本 語手話)
□ハルダマンナ・サーガヨン・アルナソン(映像作品:ドイツ語手話 × 日本語手話) 他、対話参加クリエーターによるインスタレーション

参加費
各回500 円(クロージングパーティーを含む。インスタレーションのみの入場は無料

※全文提供: art project room ARTZONE


会期: 2011年5月21日(土)-2011年6月5日(日)
会場: art project room ARTZONE
クロージングパーティー: 2011年6月4日(土)17:00 - 20:00
レセプション: 2011年5月21日(土)・22日(日)・27日(金)・28日(土)・29日(日)対話終了後

最終更新 2011年 5月 21日
 

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