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現代美術 ̶ art とnonart のラビリンス
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 20日

パウル・クレー《北極の露》1920年

私たちの周りにはart が溢れています。かつては絵画と彫刻が代表したart が多様化しただけではなく、art の世界は着実に広がっているようです。その一方で、art は広がりとともに薄められて もはや瀕死の状態にあると憂うひともいます。

H. ゼードルマイヤーという学者は、第二次世界大戦という危機を経た後の現代美術を再考して芸術(art) と非芸術(nonart) との区別をもう一度はっきりさせる課題が時代の要求だと唱えました。 ラビリンスとは、ギリシャ神話でクレタの王ミノスが半獣半人の怪物ミノタウロスを閉じ込めるために、名工ダイダロスに命じて造らせた巨大な迷宮です。本物のart とまがいものnonart との間の境界は見分け難いとか、こういう区別が意味をなさないという今日のart に置き換えてみるとミノタウロスとはart とnonart の混在する現代美術、その居場所であるラビリンスとは、今日のart の世界そのもの、あるいはまた美術館の空間なのかもしれません。迷宮に潜むミノタウロスを退治するテセウスに変じた気分で、展覧会をお楽しみ下さい。

イベント ギャラリー・トーク(館長 難波英夫)
4月16日(土)/5月21日(土)/6月18日(土)
いずれも午後1時より 聴講無料(展覧会の観覧券が必要)

※全文提供: セゾン現代美術館


会期: 2011年4月16日(土)-2011年7月3日(日)
会場: セゾン現代美術館

最終更新 2011年 4月 16日
 

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