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佐藤好彦 展:TRACHEA
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2008年 10月 24日

TRACHEA・イメージ画像 copy right(c) 2008 Roentgenwerke AG

年秋、佐藤好彦は「SOICHIRO」と名付けられた、ホンダF1をそのモチーフとする連作のプロジェクトをスタートさせた。 プロジェクトの最終目的である10台のホンダRA273エンジンを連結した彫刻作品「RA2730」の、 1/12のマケットと美しいCGの限定ポスターから静かにスタートしたこのプロジェクトは、機械を生み出す人間の情熱と、そこから必然的に発生した造形美を増幅することで、 ものづくりの精神に対する賛美とその鼓舞をテーマとしている。 このプロジェクトの本格的な展覧会の第一弾である「トレイキア」(気管)は最後の燃焼室とも言われるエンジンの重要な部分、エキゾーストパイプをモチーフとした、たった一点の彫刻によって構成される展覧会である。 「トレイキア」について
RA273のエキパイの造形美はホンダのチャレンジスピリッツが作り上げたと言って過言ではない。むしろ無茶に近い。F-1のエキパイともなれば当然エンジン工学のロジックによって成立してなくてはならない。 そのロジックと非凡なアイディアとの隙間に強引に納めようとした結果 がその造形美であるように思う。僕は今回それをあえて解体し、ロジックを崩壊させ、造形美のみを抽出したい。それが現代人として彫刻と機械への敬意に繋がるはずだ。
※全文提供: レントゲンヴェルケ

最終更新 2008年 11月 07日
 

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