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Overflow:阿部大介・田中朝子・山田純嗣
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2008年 10月 12日

copy right(c) 2008 Galerie Suiran

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浮遊する現実-2008年画廊企画PART8
人は、ミステリアスな部分がある人に魅力を感じたり、記念日にサプライズをされて感動したり、突然目の前にあらわれた荘厳な景色に感動したり、永遠のライバルの試合のゆくえに熱狂したり、自分でわかっている部分に、わからない部分が加わったとき、心を動かされるのではないかと思います。 阿部大介は、木や布といった素材の表面を、触覚的で生々しい形に転化させ、物質やイメージが持つ意味、性質を、行為、工程媒体を経て揺らいだ状態で表出させる作品をつくっています。 田中朝子は、写真や立体作品で、実在することを前提としながらも、その作品には、主体を欠いた非現実を思わせるわずかなズレがあり、現実からイメージが浮遊するような作品をつくっています。 山田純嗣は、自ら制作した立体の写真に、独自の手法で手を加え、写真or絵画、立体or平面、といった素材や手法のはっきりとしない混沌の中から、作品を前にしたときに感じる、純粋な深層感覚を立ち上がらせる作品をつくっています。 この作家たちの作品に共通するのは、ある現実的なもの拠点にしながらもそこから溢れ出したところに浮遊しているかのような感覚です。 「overflow(溢れる)」と題したこの展覧会から、理解の許容量から溢れ出た、分かりそうで分からない、でも、心の中に確かにある、まだ言語化されていないリアリティを感じてもらえたらと思います。

阿部大介
1977年 京都生まれ/2002年 京都精華大学芸術学部造形学科版画卒業/京展・京展賞(京都市美術館)/2003年 「新言語vol.1」(愛知県立芸術大学内)/2004年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了/2005「Independent イメージと形式 2005」(愛知県美術館ギャラリー)/2006年 「CONNECT Impression on paper」 (Silpakorn University/バンコク)/2007年Duble Reality(愛知県美術館ギャラリー)/EXTRA NUMBER 0807(AIN SOPH DISPATCH/愛知)他 [Public Collection] 愛知県立芸術大学芸術資料館、町田市国際版画美術館、Silpakorn University(バンコク)

田中朝子

山田純嗣
1974年 長野県飯田市生まれ/1997年 愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業/1998年/現代日本美術展(東京都美術館・京都市美術館)同‘99・’00)/全国大学版画展買上賞/1999年 同大大学院美術研究科油画専攻修了/熊谷守一大賞展優秀賞/2000年 日本版画協会展奨励賞/2001神奈川国際版画トリエンナーレ2001神奈川芸術文化財団賞/2004年個展(はるひ美術館)/2006年 VOCA2006 現代美術の展望-新しい平面の作家達(上野の森美術館)/2007年 アートフェア東京2007(東京国際フォーラム)同’08 [Public Collection] 町田市立国際版画美術館/神奈川芸術文化財団/はるひ美術館/国立台湾美術館他

※全文提供: 画廊翠巒

最終更新 2008年 10月 25日
 

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