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ブルース・コナー:APPLAUSE
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2008年 10月 03日

"Untitled" 1960 Mixed media, pearls, nylon, mesh, wire, etc. 50.8 x 62.2 x 6.4 cm copy right(c) 2008 Miyake Fine Art

ブルース・コナーは先月7 月7 日、サンフランシスコの自宅にて74 年の生涯を閉じました。ロバート・ラウシェンバーグらと時を同じくして、コナーは1950 年代後半から既製品や自然物、家庭用品や廃品などを用いたアッサンブラージュを制作し始めます。また、その既存品を収集し再利用する手法を実験映像に取り入れた先駆者としても知られています。すなわち「みいだされた物体(Found Object)」ならぬ「みいだされたフィルム(Found Footage)」、現像所で廃棄されたフィルムの断片を拾い集め周到に編集されたコナーの映像作品群は、今日あたりまえのように氾濫している映像へ多大な影響を与えました。 ミヤケファインアートでは2006 年にコナーの本邦初となる個展を開催しました。ロールシャッハ検査を応用したインク・ビロット・ドローイングに焦点を絞った展覧会は多くの来場者から驚きと賞賛が寄せられました。本展はコナーの我国での2 回目の個展となり、作家が他界する直前に企画されたものです。コナーの多岐にわたる業績を限られたスペースの中で極力、鳥瞰的に紹介しようとするもので、現在では希少とされている初期アッサンブラージュ作品をはじめ、写真、コラージュ、ドローイング、版画、そして貴重な映像作品までをご覧頂ける機会が実現しました。 ブルース・コナーの業績を讃え、本展のタイトルを「APPLAUSE」としました。「APPLAUSE」とは「喝采」という意味の言葉ですが、同時にテレビ番組制作時などに観客に対し拍手を催促するサインでもあります。コナーはその「APPLAUSE」というサインを66 年に商標登録し70 年に版画作品として発表しています。このアイロニカルな作品も本展でご覧いただけます。 ミヤケファインアートは本展がブルース・コナーの作品に触れる貴重な機会となる事を願っております。ぜひともご高覧いただきますようお願い申し上げます。
※全文提供: ミヤケファインアート

最終更新 2008年 9月 06日
 

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