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黒田潔 オープンスタジオプロジェクト
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 3月 30日

《舗装道路の消えた世界》2011年
Pencil on Paper|743 x 553 mm
画像提供:ナンヅカ・アンダーグラウンド
Copyright© Kiyoshi Kuroda

黒田潔は、1975年東京都生まれ、多摩美術大学大学院美術研究科グラフィックデザイン専攻修了。2003年よりイラストレーター、アートディレクターとしてマスメディアの分野で活躍する傍ら、ドローイングを軸に創作活動を続けてきたアーティストです。これまで「MOTアニュアル2010:装飾」(2010年 東京都現代美術館)、「きのこアート研究所展」(広島現代美術館 2010年)、「愛・地球博」(2005年)などで作品を発表し、高い評価を受けています。

黒田の描く世界は、「森」や「自然」のダイナミックな描写、そこに潜む「精霊」の存在を伺わせる繊細で綿密なタッチ、神聖なものへの畏怖と崇拝のストーリーなど、白と黒を基調としているにもかかわらず多彩で、観るものを惹き付けます。

今回のオープンスタジオは、森や植物をテーマにしたウォールドローイングと、区画や多角形をテーマにしたドローイングからなるインスタレーションを完成させる予定です。黒田のフィルターを通して組み合わされる自然と人工物は、私たちにとって新鮮な光景、新しい発見となるでしょう。

黒田は、今回のオープンスタジオに寄せて、次のように語っています。

「アラスカの森では、たまに聞こえる鳥の鳴き声と、風に揺れる木々の音と、自分の歩く足音しかしない。音のない世界は自分が一人であることを感じさせ、突然恐怖心が生まれてくる。そこでは、森の木々や植物に宿む目には見えない力を凄く感じました。森には沢山の生物が棲息しているのにも関わらず、人間の前には全くその姿を見せない、音の無い世界からはそこに潜む「精霊」のようなものの存在を強く感じました。

又、昨年訪れたレバノンの街では、戦争の爪痕が残る街並と、都市開発が進んでいる街とが隣り合わせにあり、人々や街全体が持っているパワーに圧倒されました。その中で見た、多角形、タイル、区画、アラビア文字。人工的なそのようなカタチと森で観た自然のカタチといった正反対である2つの要素を組み合わせて1つの世界を創造します。」

当プロジェクト最終日の6/25に開催致しますクロージングパーティーにおいて、黒田が期間中に製作する100部限定の作品集の販売も致します。公開日は、下記のスケジュールの他に、黒田本人と当ギャラリーのtwitterなどで随時更新していきます:
http://twitter.com/nanzukaung / http://twitter.com/k_u_r_o_d_a

※全文提供: ナンヅカ・アンダーグラウンド


会期: 2011年5月27日(金)-2011年6月25日(土)毎週水・金・土曜日15:00 – 19:00
会場: ナンヅカ・アンダーグラウンド渋谷

最終更新 2011年 5月 27日
 

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