「環太平洋描画計画」とは自分のアジア人としての位置づけを確立すべく、太平洋沿岸地域の特性に感化されるままに絵を描き続けること。そして自ら求める絵画の本質を探り、シンプルかつ軽やかな表現を得ることを目的として、2002年からスタートした個人プロジェクトです。将来的な作品テーマをアジアと定めるにあたり、

他の世界を体験する 必要に迫られ「和(輪)をもってなす」より環太平洋を選び ました。自然豊かな土地を旅することにより、都会生活になんらの警鐘 をもたらす作品を描き続けたいと考えています。さらに、バブル崩壊後の「失われた10年」回復行動として自らに課した鞭でもあります。

今回は、南太平洋のニューカレドニアで取材制作してきました。のん びりとした、いかにも南国という絵を描く意気込みで現地に赴きましたが、そこは貿易風がき荒れる輝きの海。風とともに目まぐるしく変わ る海。かくして、題材は「風の色」となりました。風が形となり色とな る、そんな印象をお届けします。お時間ありましたらご高覧ください。

サカイトシノリ
1958---北海道旭川市生まれ 1964---武蔵野美術大学卒業

※全文提供：　ASK? art space kimura

会期：　2011年3月21日（月）－2011年3月26日（土）
会場：　ASK? art space kimura