暗くなり始めの時間。大好きな時間。人も建物も車もおじいちゃんも赤ちゃんも、全ての境界線が危うくなる時間。他の「なにか」が混じっていても絶対気づかない。おや、注意して良く見ると境目に何かがいる。それは、恐ろしい物では決してなくて、なんだか見つけちゃった事をほくそ笑んでしまうような「なにか」。そんな経験ってない？
人間達が自分達だけが存在していると高をくくっている平坦でちっぽけな世界を、くくくと過ぎ去って、そうして自由で。おかしな事。

あのね、いままで気づいた事がない子は残念。気づく事はもうないよ。あっちから来てくれる事ってないんだよ。こちらから、こちらから。

そんな心を忘れた人間達へ。体だけ大きくなってつまらなくなった大人達へ。
教えてあげる、日常のつまらなさを。妄想する事の楽しさを。

当ギャラリーでの3 回目となる 宇野本一明個展。今回の展示では、“Kommet Sorrow” と名づけられたモチーフが登場する作品16点を展示いたします。

※全文提供：　Galerie RECOLTE

会期：　2011年3月15日（火）－2011年3月27日（日）
会場：　Galerie RECOLTE