行商 〜ギャラリー・サーカス |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 2月 22日 |
「行商 〜ギャラリー・サーカス」を始めるにあたって しかしながら東京では一昨年まで開催されていた唯一のサテライトフェア「101」が開催を中止し、4月の 東京のメインフェアシーズンはいささかに寂しい状況であると言わざるを得ません。 毎年10~11月にスパイラルとの共催で「エマージングディレクターズ・アートフェア・ウルトラ」の開催に成功している現場商會は、その同じ会場である「スパイラルガーデン」において、このいささかに寂しい状況に少しでも活気をと、この新しいアートフェア「行商~ギャラリー・サーカス」を企画致しました。 これは、例年開催される国内最大のアートフェア「アートフェア東京」を中心とする「東京アートウィーク」に参加し、この少々文化的に色気の足りない極東の大都市に、アートの絨毯を拡げようと企むものです。 昨今より「アートフェア」という言葉がポピュラリティを獲得すると同時にその言葉が一人歩きし、イベントによっては本来の「美術商による市(いち)」というスタンスが崩壊しつつあるものと思われます。言葉は時代とともに進化するものではありますが、私ども現場商會は、このアートフェアの名称から敢えて 「アートフェア」という言葉を外し、美術品商がその本拠ではない場所にて商いを行う行為、即ちは「行商」 をそのままタイトルとすることで、逆説的に本来のアートフェアのスタイルを取り戻そうという意気の表現としております。また、副題の「ギャラリー・サーカス」には、スパイラルという円形を中心とした会場にふさわしく、またアートのもつ楽しさといったものもここであらわせたら、という思いを込めています。 会場となるスパイラルの中核ゾーン「スパイラルガーデン」は、その独特の会場形態に加え、スタイリッシュなカフェを内包する、都内でも類い稀なエキショビションスペースです。東京のカルチャー、ファッションのメッカである青山にそびえる事四半世紀、いわば東京の「あたりまえの場所」と言っても過言ではないでしょう。こうした場所で、それも入場無料で行なわれる「行商~ギャラリー・サーカス」にはより多くの集客、幅広い層の方々の来訪が見込まれます。昨年同スペースで開催された「ULTRA003」では、会期中唯一の土曜日が季節外れの台風に見舞われたにもかかわらず1000人を超える、さらに最終日には一日で3000人を数える来客がありました。この立地の良さは多くの方々に作品、そして展示をご覧いただく際に強いメリットとして機能するかと思われます。 アート、なかでも特に「現代美術」と呼ばれるものにおいてさまざまなことが論じられるようになりました。森美術館での「六本木クロッシング」や東京都現代美術館での「MOTアニュアル」、国立新美術館での「アーティスト・ファイル」など、ここ数年のあいだに国内の美術館で現代美術を取り上げた展覧会が数多く行なわれるようになり、さらに昨今頻繁に開催されているビエンナーレ、トリエンナーレ形式のアートイベントも含め、それぞれの企画が独自のコンテクストを据えて多角的にその魅力を紹介しています。その一方で、「観る」ことや「知る」ことに主眼を置いたかたちからさらに踏み込んだ、「買う」、ひいては「コレクションする」ことの楽しさも、ワンピース倶楽部やCIVIC ARTをはじめとする各団体、組織による活動などを通じてより多くの人々へと徐々に広がりを見せています。 この「観る」ことと「買う」「コレクションする」ことのふたつの愉しみをより明確に繋げ、さらに現代美術の多彩なエンターテイメント性を引き出し、かつそれらを手にすることの喜びをより多くの方に届けるフェアを「行商 〜ギャラリー・サーカス」は目指します。 「行商 〜ギャラリー・サーカス」展示概要/出展画廊 ■「アルゲマイネ」出展画廊 ■「ユンゲ」出展画廊 ※全文提供: 画像提供:「行商 〜ギャラリー・サーカス」事務局 会期: 2011年4月1日(金)-2011年4月3日(日) |
最終更新 2011年 4月 01日 |