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耳をすまして-美術と音楽の交差点
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 2月 18日

パウル・クレー「ホフマン風の情景」1921年 | 画像提供:茨城県近代美術館

美術と音楽はそれぞれ独立した芸術形式であり、美術は視覚・空間の芸術、音楽は聴覚・時間の芸術として、対比的に語られてきました。一方で、両者は宗教的な場などにおいて密接に結びつくだけではなく、しばしば絵画作品をテーマとした楽曲が生まれたり、また音楽にインスピレーションを得て美術作品が創造されるなど、両者の間には浅からぬ関係を見てとることができます。本展は、そうした美術と音楽の関わりについて、美術の側から解き明かそうとする試みです。

第1部は「音楽にあこがれる美術」として、室内での奏楽からコンサートホールでの演奏会などを具体的に描写する形で音楽を視覚化した作品、具体的な楽曲や特定の作曲家にインスピレーションを得て制作された作品などを紹介します。また、19世紀後半から20世紀前半における音楽の持つ抽象性を造形芸術に取り入れようとした流れに焦点を当て、音色やハーモニーを色彩や形態によって表現した作品や、リズムや音階など音楽的な要素を一定の線や色彩などに置き換えた作品などを展示し、近現代における美術と音楽の緊密な関係性を提示します。

第2部は「音と交差する美術」とし、秩序付けられた音によって構成された音楽からもう一歩進んで、音楽ならざる音によって世界をとらえ、それを視覚化した作品を取り上げます。 音への関心を示す作品をはじめ、音を作品の中に取り込んだインスタレーション作品なども展示し、視覚的に音を味わう様々な作品を紹介します。

出展国内アーティスト: 三岸好太郎、金沢健一、藤本由紀夫、石田尚志、八木良太など。

※全文提供: 茨城県近代美術館


会期: 2011年1月22日(土)-2011年3月6日(日)
会場: 茨城県近代美術館

最終更新 2011年 1月 22日
 

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