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兼子真一:名前や意味をあたえられる前、最も魅力をもった世界の記憶
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 2月 16日

《climber》2011年 | H70×W33×D34cm | 顔料にセメント | 画像提供:兼子真一

セメントに顔料を練り込むという独自の素材を使用しており、風化した石のような質感をもちながら、石そのものが発色したような不思議な色彩を帯びた彫刻作品を制作しています。

今展では、人物をモチーフとしながら、そこに含まれる無意識の象徴として手や足、そして人そのものを組み込んだ、暗喩と暗示に満ちた作品を4点~6点発表いたします。

『ヒトは物事や感情が生まれると、ことばに置き換え名前と意味をあたえます。
ことばをあたえられたものは、そのものとして認識し動かなくなる。分かりやすさや安心感を手に入れるかわりに、世界を固定し決定していきます。
しかし誰もが、名前や意味をあたえられる以前の世界を通過しているはずなのです。
それは夢の中の出来事のようなもので、突然はじまり、切り替わり、組み合わさる世界。
そのひとつひとつは、物語を含んだ無意識の断片のようである。意識の深い場所に埋もれている記憶は、すべてと繫がる普遍的な部分だと思うのです。』

兼子真一
1974    愛知県生まれ
1999    東京芸術大学美術学部デザイン科卒業
2001    東京芸術大学大学院美術研究科デザイン専攻修士課程修了
2001~現在 東京芸術大学美術学部デザイン科非常勤講師

作家ホームページ: http://shinichikaneko.com

※全文提供: 兼子真一


会期: 2011年3月22日(火)-2011年3月27日(日)11:00 - 18:00(最終日は17:00まで)
会場: 画廊宮坂(東京都中央区銀座7-12-5銀星ビル4F)

最終更新 2011年 3月 22日
 

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