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mamoru:etude no.39 インスタントヌードル
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 2月 15日

画像提供:ユカ・コンテンポラリー | Copyright© mamoru

前回YUKA CONTEMPORARYで行われた個展「オレンジソーダのためのエチュード」で、オレンジジュースとソーダをコンビニで買い、飲むという何でも無いひとつの消費行為を「展覧会来場者の目の前で、オレンジソーダを作り、振る舞い、使用されたストローをアーティストが洗い、来場者がそれを吹いて音を出す」という儀式めいた音体験に読み替えてしまうパフォーマンスと映像インスタレーションを披露したmamoruが、今回はインスタントヌードルを題材にした作品を展開します。

ここ数年mamoruが取り組んでいる、日常品や日常行為を音体験として読み替えてしまうシリーズ「etude for everyday life/日常のためのエチュード」の第39番となる今回のアイデアは、2010年11月に「MUJI MINI RAMENのためのヴァリエーション」というパフォーマンス作品としてシドニー、メルボルンで発表されました。エフェクターやループサンプラーを用いて、ラーメンを作る過程に発生するノイズをライブで「編集/演奏」しながら、同時に作り上げたラーメンを観客にも振るまうというパフォーマンスは、現地のラジオや雑誌、Webなどでも取り上げられ好評を得ました。

YUKA CONTEMPORARYでの展示では、この作品の肝となる「即席麺にお湯を注いだ際に麺が奏でるバリバリという音」を響かせつつ、映像やオブジェ、バナーなどをドローイング的に空間に配置して行き、麺と具材の購入、具材下ごしらえ、湯沸かし、最終的においしく食するといったプロセス全体を作品化する事を試みます。また「東京ーオーストラリア間を移動し、パフォーマンス(調理)され、食されるラーメンの旅」をロードムービー化した映像作品も展示いたします。

年間累計で約850億食も消費されているインスタントヌードル(※)。 これが調理され、食される、という当たり前の光景が、音という要素を通して「別なもの」として提示されます。

※日本で開発された即席麺は、年間消費量人口1人当たりでは、韓国が72食と最も多く、インドネシア、ベトナム、マレーシアが60食、48食、43食で続いており、日本は42食で世界第5位。(世界ラーメン協会調べ)

トークイベント
mamoru x 片岡真実氏(森美術館チーフキュレーター)
日時:4月17日(日)17:00 - 19:00
場所:NADiff 店内
詳細TBA

作家プロフィール
1977年大阪生まれ、2001年ニューヨーク市立大学音楽学部卒業。自作音具を用いた即興演奏やサウンドインスタレーション作品などの活動を経て、 2007年よりプラスチックストロー、サランラップ、氷の様な日常品や、飲食、売買などの日常行為を音作品、音体験に読み替えるetudeシリーズを展開中。ウィーン近代美術館をはじめ、カナダ、オランダ、アメリカ、オーストラリア、日本など国内外の美術館、ギャラリーでの展示、パフォーマンスや、各種フェスティバルなどで発表し好評を得る。2010年にトーキョーワンダーサイト主催によるEXPERIMENTAL SOUND, ART, AND PERFORMANCE FESTIVALに参加、パフォーマンス作品「etude no.13氷を吊るすヴァリエーション」が最優秀賞を受賞。2010年度の国内交流制作クリエーターにも選出され1年間トーキョーワンダーサイト青山のレジデンス施設にて滞在制作を行う。

http://www.afewnotes.com

全文提供: ユカ・コンテンポラリー


会期: 2011年4月9日(土)-2011年5月7日(土)
会場: ユカ・コンテンポラリー
オープニング・レセプション: 2011年4月9日(土)18:00 - 20:00

最終更新 2011年 4月 09日
 

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