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松岡徹:旅する島 -京都編-
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 12月 26日

《本展のためのドローイング》
画像提供:京都造形芸術大学 ギャラリーRAKU
Copyright © Toru Matsuoka

1968年、愛知県岡崎市に生まれ、名古屋芸術大学(および同大学院)で版画を学んだ松岡は、これまで国内外で彫刻、版画、絵画、写真、ワークショップなど、特定の手法にとらわれることなく幅広い活動を行ってきた作家です。院修了後から90年代までは日本での展示や活動が中心でしたが、2000年以降はヨーロッパやアジアでの展示も増え、スペイン(バルセロナ)の大学院に留学しています。

2008年にスペインのトレンプで行った「道祖神トレンプ計画」では、多数個からなる人の頭部をモチーフとした彫刻作品を街の中に点在させ、それを行き交う人々に発見してもらうという、鑑賞者が積極的に作品と関わることのできる展示を行いました。

立体である彫刻作品から、平面の版画作品、小学校や美術館でのワークショップにいたるまで多岐にわたる活動を行っていますが、個々の作品は「祭」や「旅」、「記憶」といったキーワードで繋がっているように感じられます。

そんな松岡が、今回、京都造形芸術大学の2つの異なるスペースに、「旅する島」をテーマに新たな空間をつくり出します。「記憶玉」と呼ばれる記憶のつまった玉を内包する島と、その島を探し求める旅人。空間には、架空の旅人が描いた絵やその手帳、また彼が放浪しながら収集してきたとされるコレクションを展示します。また島で使われていた「お面」を復元し、来場者はそれをかぶりながら鑑賞するという、見る側にとっても面白い試みが計画されています。

GALLERY RAKUがいわゆるホワイトキューブ的な空間を持つギャラリ―スペースであり、芸術館は縄文土器を始めとする考古資料などが既に常設された空間です。これら2つの異質な空間内に混在された松岡の新旧の作品がどのように表れるか、どうぞご期待ください。

松岡 徹(まつおか・とおる)
1968 愛知県岡崎市生まれ
1991 名古屋芸術大学美術学部絵画科版画コース卒業
1992 名古屋芸術大学美術学部絵画科版画コース研究生修了
1998 パリ国際芸術都市(フランス)に短期滞在
2004~2005 スペイン国立バルセロナ大学大学院に留学

個展
2006「小さなあなに」 Oギャラリー/東京
「佐久島のお庭」、「佐久島のお庭ム夏雲奇峰の巻」 大島・佐久島/愛知
「カリヤファンタジー計画」 刈谷市美術館/愛知
「サン・フェリエ旅行記」 NOBギャラリー/愛知
2007「旅する島 〜The travelling Island 〜」YOSHIKO MATSUMOTO GALLERY/アムステルダム・オランダ
2008「The travelling Island」Murata & Friends /ベルリン・ドイツ
「DOUSOJIN Tremp project」Quiosc Gallery/トレンプ・スペイン
「どこかおかしい。コドモ山の秘密」 おかざき世界子ども美術博物館/愛知
「ものたましき。」masayoshi suzuki gallery/岡崎・愛知
2009「佐久島のお庭 其ノ三」大島/佐久島・愛知
「水辺のいきもの。」 ギャラリーAPA/愛知
2010「月を見る。」ギャラリーAPA/愛知
「キノタマシキ」masayoshi suzuki gallery/岡崎・愛知
グループ展、ワークショップ歴多数

主要所蔵先
新岡崎市誕生記念事業 モニュメント/ 岡崎市・愛知、名古屋芸術大学/ 西春町・愛知、名古屋芸術大学/ 西春町・愛知、ブランデ市/デンマーク、T氏邸/稲沢・愛知、一宮市立丹陽小学校/ 一宮・愛知、miniature museum 所蔵/アムステルダム・オランダ

関連企画:ギャラリートーク3本立て
1月18日 (火)
09:10 ー 10:20 ギャラリ−トーク 松岡 徹(本展出展者)
10:50 ー 12:00 作家トーク 松岡 徹 ※聞き手 岡本康明(芸術館館長)
15:00 ー 16:10 対談「ワークショップについて」 松岡 徹×岡本康明

※全文提供: 京都造形芸術大学 ギャラリーRAKU


会期: 2011年1月12日(水)-2011年2月26日(日)
会場: 京都造形芸術大学 ギャラリーRAKU

最終更新 2011年 1月 12日
 

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