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青秀祐:TRIAL
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 12月 22日

「トライアル」のための習作|画像提供:eitoeiko

ワトソン= クリック・マニューバ カーボン他 長さ400cm
画像提供:eitoeiko

青秀祐は1981年生まれ、2004年に多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業した新進気鋭の作家です。2010年に弊廊で開催した個展「PAX-4」は、読売新聞のアートプラス欄にて紹介され大きな反響を呼びました。そして来年の同時期、2月26日から3月26日には3331 Arts Chiyoda 内のアキバタマビ21 にて、同大学日本画専攻を卒業した3名の作家による選抜展「act」に出品します。

青秀祐はパイロットの父を持ち、航空機を身近に感じて育ちました。大学では日本画を専攻し技術を磨きましたが、近年は航空機をモチーフとした作品を展開しています。個展「PAX-4」では工業製品としての航空機をとりあげ、機体の洗練された「美」を見直し、その製造過程を含め和紙による折り紙飛行機で再現することで、アート作品としての美しさに昇華しました。

本展覧会「TRIAL(トライアル)」は、航空業界における新型機の開発競争(トライアル)をテーマにしています。航空機とは何かを考え、その発展の歴史から「空を飛ぶ」という人類の歩みに目を向けたユニークな展示作品をお楽しみください。

「ワトソン=クリック・マニューバ」について
ULTRA003でプレビューとして発表したのですが、そのときは全長4mでした。航空科学博物館では8mになります。素材はカーボン他、になります。その他新作はメイン作品としてPAX-L、PAX-Hという作品が各4x4m、また木製モックアップが数機登場いたします。弊廊にて2010年2-3月に発表した「PAX-4」展からの作品も数点出品いたします。

青秀祐 ワトソン=クリック・マニューバ
「マニューバ」とよばれる飛行軌道を立体化したこの作品では、紙飛行機型の航空機モデルが二重らせんを描いています。DNAの構造を研究した二人の科学者の名前から、この作品はワトソン=クリック・マニューバと名付けられました。
ワトソン=クリック・マニューバでは、航空機の発展の歴史は人類の進化の歴史に等しいという作家の考えをあらわしています。支柱につかわれる黒いカーボン・シャフトは航空素材であるとともに、炭素(カーボン)は生命の起源でもあるのです。
また全ての飛行機にはA・G・T・Cの4種の記号と番号がつけられ、二重らせん上では2機ずつ1対をなした飛行機がそれぞれ結合されています。これらはDNAの塩基配列をあらわしています。
この作品では、進化という見えない力には方向があり、生存競争を経て前進していく姿を形にしています。

青秀祐(あお・しゅうすけ)
1981 年生まれ。神奈川県在住。
2004 年 多摩美術大学絵画科日本画専攻卒業
2006 年 個展「FLIGHT」(77studio)
2010 年2/20 ~ 3/27 個展「PAX-4」(eitoeiko)
2010 年5/16 チャリティーオークション「ART FOR BOOKS」に作品提供(TABLOID)
2010 年10/28~30 ULTRA003 出展(スパイラル)
2011 年2/26 ~ 3/26 「act」(アキバタマビ21 3331 Arts Chiyoda)
作家ウェブサイト http://aoshusuke.net

※全文提供: eitoeiko


会期: 2011年1月1日(土)-2011年3月31日(木)10:00 - 17:00 2・3月は月曜休館
会場: 航空科学博物館(千葉県山武郡芝山町岩山111-3)
公式ウェブサイト: http://www.aeromuseum.or.jp


最終更新 2011年 1月 01日
 

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