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ベロニカベロニコ:Plastic
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 12月 10日

画像提供:12G|Copyright © velonyca velonico

このたび初個展「Plastic」を開催するvelonyca velonico(ベロニカ ベロニコ)は、CMYK の原色のみを使いこなし、ガールズイラストを制作しているイラストレーターです。2005 年より作家活動を開始し、2007 年頃クラブイベントでの展示がきっかけで発見した「暗がりにも映える色彩 = CMYK の原色」をもとに、VIVID でPOP なカラーを使った作品を制作し続けています。「原色のみ」というシンプルが故に一度見たら忘れられない色彩を、バリエーション豊かな画面構成で表現しているのが、velonyca 作品の最大の特徴と言えます。また、作品中登場する少女たちはどこか「無気力」で「無関心」な表情で描かれ、カラフルな世界の中に存在する「現代の少女像」も大きな魅力の1つとしてあげられます。

今回の個展「Plastic」では、1mx3m の大判プリント作品と、B5 サイズにアクリルガッシュで描いたオリジナル作品約30 点をメインに展示致します。作品のモチーフは、「何食わぬ顔で街を歩き、楽しい事を探している。いつも何かを企み、つまらなそうな顔を浮かべる。快楽主義と紙の中で笑い、暗闇の中でキラキラした光に視線を泳がせる。強い色彩に、無表情」を浮かべる少女達。今までのvelonyca 作品中に多数登場してきた、都会的な現代の少女像がさらにパワーアップし、VIVID で生き生きとした色彩の中に描かれています。色鮮やかな原色世界の中に光る「プラスチックなまばたき」は、女の子の中に潜むアンバランスな輝きを表現していると言えます。

velonyca 自身80 年代後半に生まれ、いわゆる「無気力世代」と言われた時代を生きてきました。しかし、行き先が不安なこの現代を生き抜く若者達は、決して「無気力」なわけではなく、それぞれ独自の「主張がある」という事を、velonyca 作品中の少女達は訴えかけているように感じられます。「何を考えているのか分からない表情」の裏側には、静かな情熱が見え隠れする。そんな「誰が見ても忘れない、静かな衝撃」を作りたいと、作家自身は語ります。

今回の初個展では、六本木というvelonyca が描く都会的な少女達にぴったりな舞台で、CMYK のVIVID カラーが12G.のスペースを埋め尽くします。ほぼ全新作での発表となるこの機会に是非、イラストレーターvelonyca velonico が描くプラスチックなガールズワールドを存分にお楽しみください。

velonyca velonico(ベロニカベロニコ)経歴
1986 年茨城出身、2005 年からイラストレーターとして活動をはじめる。2007 年頃、クラブイベントでの展示 の際に発見した、暗がりに映える色彩での制作がきっかけで、現在のスタイルを確立する。2008 年以降は東京に 拠点を移し、ライブペインティングやパフォーマンスをはじめるなど、各地で精力的に活動している。
ホームページアドレス: http://high.is-mine.net

※全文提供: 12G


会期: 2010年12月14日(火)-2010年12月28日(火)
会場: 12G.

最終更新 2010年 12月 14日
 

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