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エドワード・スタイケン写真展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 12月 09日

画像提供:ときの忘れもの

エドワード・スタイケンは、20世紀のアメリカの写真にもっとも大きな影響を与えた写真家であるだけでなく、キュレーターとして数々の写真展を企画し、写真界の発展に多大な貢献をしました。

はじめヨーロッパ美術の影響を受けたピクトリアル(絵画的)写真を発表し、若くしてその存在を知られるようになります。 1904年の作品"The Pond-Moonlight"は、2006年のオークションで約3億5千万円という1枚の写真作品としては最高金額で落札され、いまだにその記録は破られていません。 第一次世界大戦で陸軍の航空写真班として従軍したことから、戦後は、シャープなストレートフォトになり、カメラの機能を駆使した実験的な作品にも取り組みます。 1923年コンデナスト社と契約し、『ヴォーグ』や『バニティ・フェア』のためにファッション写真を撮ったほか、広告写真でも第一人者となり、当時もっともギャラの高い写真家といわれました。 1911年に『Art et Decoration』に掲載された、スタイケンによるポール・ポワレがデザインしたガウンの写真は、歴史上初めてのファッション写真と見なされており、1920年代からのライティングを駆使したファッションやポートレート写真は、後進の写真家の手本となりました。 1947年ニューヨーク近代美術館の写真部門のディレクターに就任し、1955年に開催された写真展「ザ・ファミリー・オブ・マン」展は、日本を含む世界38ヵ国を巡回し、900万人が見たといわれます。

今回の展覧会は、1986年と1987年に写真家のジョージ・タイスによってオリジナルネガからプリントされ、出版されたポートフォリオから、1920年代か30年代の作品を中心に、ヌード、ファッション、風景、ポートレートなど代表作17点を展示いたします。 出品リストと価格をご参照の上、この機会に名作写真をぜひご購入ください。

エドワード・J・スタイケン Edward STEICHEN
1879年ルクセンブルグに生まれ、幼少時にアメリカに移住。16歳でカメラを手にし、ピクトリアル(絵画的)なソフトフォーカス写真作品を発表。1900年にアルフレッド・スティーグリッツと出会い、1902年フォトセセッションに参加、1905年の291ギャラリーの設立にも加わる。第一次世界大戦では陸軍航空隊の航空写真班の班長として従軍し、戦後、ストレート写真へのムーブメントを起こす。 1923年から『ヴォーグ』や『バニティ・フェア』のためにファッション写真を提供。第二次世界大戦では、再び従軍して航空写真班を率いるとともに、ドキュメンタリー映画「The Fighting Lady」を制作し、1945年のアカデミー賞を獲得。 1947年ニューヨーク近代美術館の写真部門のディレクターに就任。1955年「ザ・ファミリー・オブ・マン」展を企画し、38ヵ国を巡回。1964年MoMAにエドワード・スタイケン・フォトグラフィー・センター開設。1973年93歳で死去。

※全文提供: ときの忘れもの


会期: 2010年12月15日(水)-2010年12月25日(土)会期中無休

最終更新 2010年 12月 15日
 

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