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大崎正裕:肖像portrait –存在と記憶-
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 11月 12日

大崎正裕「肖像-存在と記憶」会場写真
画像提供:MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w|Copyright © Masahiro Osaki

大崎正裕による写真や鏡によるインスタレーション個展。

「わたし」とは誰なのだろうか。自分とはどのような存在であるのか。 意識の中に思考をする「わたし」がいる。目で見、耳で聞き、鼻で嗅ぐ、舌で味わう、手で触れる五感中に「わたし」を確認する。他者の眼 に映る「わたし」にも、自分が知らない「わたし」を発見する。「わたし」の意識が存在しえない多くの分断された過去の記憶の断片と集積と増幅と誤解によって、現在の「わたし」という大きな幻の姿を作り出す。その一連の流れの中にまだ知らない誰(何)かである、 実体以外の存在としての「わたし」が隠れているように思われる。存在とは単純な物体に伴うものというわけではなく人が生きている間に蓄積した、情報を伴った一つのエネルギーであり、エネルギーを発し続 ける力と言えるのかもしれない。
(大崎正裕)

20代男女の肖像と大崎自身の自画像による。大判写真の男女は、大崎のカメラを直視しています。それらの肖像写真の下には、被写体それぞれが記憶や存在証明として撮影・収集 した多種多様な写真が展示されています。肖像写真の傍らに展示された鏡は、鑑賞者 とともに壁面の肖像写真を映します。

一方、小型の箱に収まったモノクロ写真である大崎の<自画像>は、傍らに展示されるミニチュアのフィギュア(市販)と対であるこ とがわかります。曖昧な記憶の中に自他の存在を見いだす作業としての高密度な展示 です。

※全文提供: MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w


会期: 2010年11月9日(火)-2010年11月28日(日)12:00 - 19:00|月曜休廊

最終更新 2010年 11月 09日
 

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