寺内誠は2006年に東京芸術大学大学院美術研究科油画を修了、現在、東京芸術大学美術学部油画教育研究助手として働きながら制作を続けています。

表現しようと試みているものは、普段の生活の中で描きたいという衝動に駆られた時の感動を見つめなおす作業のようです。なぜそのように感じたのかということを検証し、画面上に描きだしていくことで、表現したいと渇望しているものに少しずつ近づいているようです。真摯に向き合うその姿勢は、少しずつ変化している作品にも表れています。

「日常の風景の中に見い出したもの、あるいはそこから呼び起こされる記憶の断片たち。それらが新たな光景となって画面上に現出するとき、私の頭上でいつも渦巻いている靄が、少しだけ薄らいで行くような感覚を得ることができます。
きっとそれらの光景は、何かしらの予兆や予感といったものを孕んでいて、どこかへ導いてくれる、そんな気がしています。」
（寺内 誠）

寺内 誠
1980年　東京都生まれ
2004年　東京芸術大学油画専攻卒業
「卒業制作展」紫峰賞受賞 江戸川学園買上（東京都美術館）、「トーキョーワンダーウォール公募2004」トーキョーワンダーウォール賞受賞（東京都現代美術館）
2005年 「トーキョーワンダーウォール都庁2004」（東京都庁）
2006年　東京芸術大学大学院美術研究科油画修了、「Field of NOW U-40」（洋協アートホール・東京）、「芸大・茨大・筑波大卒業修了制作選抜展2006」（東海ステーションギャラリー・茨城）
2008年　個展（ギャラリー広田美術）
2009年　個展（ギャラリー広田美術）
現　 在　 東京芸術大学美術学部油画教育研究助手

※全文提供：　ギャラリー広田美術

会期：　2010年12月10日（金）－2010年12月25日（土）