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村瀬恭子:サファイア
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 10月 04日

《Sapphire》2010年|綿布に油彩|240 x 190 cm
画像提供:タカ・イシイギャラリー|Copyright © Kyoko Murase

村瀬恭子の新作展「サファイア」。豊田市美術館にて今年(2010年4月10日-6月13日)開催された大規模な個展 「Fluttering far away」以来の新作展となる本展では、新作ペインティング約5点に加え、未発表のドローイングを展示致します。

現代の日本を代表する作家として、村瀬はここ数年国内各地で開催されたグループ展への出展を重ねてきました。今年1月より国立国際美術館で開催された、2000年代の絵画を振り返る「絵画の庭-ゼロ年代日本の地平から」展においても、その作品はとりわけ重要なものとして評価されています。

もし「庭展」が示した現代の絵画の特徴が、感覚で外界を探知する態度だと言っていいのなら、その道を開いた先行世代は、実は村瀬恭子だったのではないだろうか。(中略)村瀬の絵画は、従来的油彩技法とは全く違う。睫毛のようなささくれの集積、輪郭でせめぎあう隙間、なめらかではなくつっかえるドローイングなど、極めて独創的な描写法を繰り広げている。その技法は、描かれているものと同様、目を閉じるように敏感に、自分の感覚器官で外界を探知する修錬のなかで見つけたものに違いない。
-光田ゆり「難解時代以後の現代絵画―絵画の庭展と村瀬恭子」『新美術新聞』2010年6月より抜粋

本展では、「Fluttering far away」展にて発表された新作や「百万年cave」というタイトルで発表された洞窟をモチーフにしたウォールドーイング以後、新たな展開へと進む新作を発表いたします。独特の描写法によって見る者を強く作品世界に引き込む村瀬の新作を、この機会に是非ご高覧ください。 オープニング・レセプションに合わせて作家がドイツより来日致します。ご多忙の折とは存じますが、初日のレセプションに是非ご参加ください。

※全文提供: タカ・イシイギャラリー


会期: 2010年10月30日(土)-2010年11月20日(土)

最終更新 2010年 10月 30日
 

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