吉原英里:画家のノート |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 9月 28日 |
初期から一貫して、人物を描かずに残された物や椅子を表現することで、それまで、そこに存在していた人の気配を表し出すことをテーマとしてきました。 不在が、逆に人の存在していた記憶を 銅版画家が描く油絵世界 今回の作品は、油彩をベースにしたミクストメディア。キャンバスに描いた油絵。その上に寒冷紗を貼り、そして、さらに版画を刷った洋紙が重ねられる。ラミネートのコンセプトを踏襲しながら、泰西名画の画家達がつくり出した世界と日常の生活空間を結びつけている。版画家らしく、キャンバスの上に載る素材をあらかじめ構想し、一番下のキャンバスに描かれたモチーフの存在感を際立たせるという表現手法。完成へ向けて構想された画面は、その表現力によって、見事に一枚の絵に仕上がっている。 その他、浜口陽三誕生100年記念銅版画大賞展入賞の画家の椅子シリーズ「セザンヌの椅子」「ミロの椅子」「レジェの椅子」の3点のほか、花を描いたドローイングも展示。 全文提供: ギャラリーモーニング 会期: 2010年9月21日(火)-2010年10月3日(日) |
最終更新 2010年 9月 21日 |