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Pile/DefinitionⅡ
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 8月 01日

川城夏未|Copyright © Natsumi Kawasiro/O Gallery eyes

丸山宏|Copyright © Hiroshi Maruyama/O Gallery eyes

川城夏未―作家コメント [Artist Statement] 私が子供だった頃はまだアナログ中心で、壊れてしまった目覚まし時計や、小型ラジオを分解してみたり、それを直したりもしていました。その中には、歯車の仕掛けがあったり、何色かのビニールで被われた線が機械どうしを繋いでいたり、何かの役目をしている機械や仕掛けが重なるようにして並んでいました。それでも仕組みはそれほど難しくはなく、壊れた所を直す事も出来、開けた時の独特な油や鉄くさい臭いや、歯車のギザギザした感触を楽しみながら、その小さな目に見え触れて理解の出来る世界に、さらに想像を膨らませてゆく…そんな時間を過ごすのが好きでした。
私が絵画と向き合い、描いては消し、削ったり、布でこすったり、また描いたりしながら、何にも対象物のない形を表現する事は、その時に感じた直接的な臭いや、指先に残った感覚に似ているように思います。今は、そんな事を大切に制作をしています。

川城夏未―略歴 [Artist Biography]
1968年、神奈川県生まれ。1992、女子美術大学洋画科を卒業。1995年、東京芸術大学美術学部大学院油画科修了。1996年、Oギャラリー(東京)にて初個展を開催(以降、同ギャラリーにて多数開催)他、不二画廊、Oギャラリーeyes、Platina Otto(東京)、神奈川県民ホールギャラリー(横浜)、Gallery Bar Kajima(東京)、砂翁&トモス(東京)、ギャラリーHIRAWATA SPACE2(神奈川)、ギャラリー新九郎(神奈川)等にて個展を開催。1999年、Contemporary young painters exhibition from Japan(Gallery 21・バングラデシュ)に出品。2000年に開催された「神奈川県美術展」では大賞を受賞。2001年、関口芸術基金賞展(柏市民ギャラリー・千葉)、TAMA VIVANT 2001(多摩美術大学、他・東京)。2003年、第12回吉原治良賞美術コンクール展(大阪府立現代美術センター・大阪)。2004年、若手アーティストによるカラフルおもちゃ箱展(新宿小田急百貨店・東京)2010年、Toyota art conmpetition(豊田市美術館・愛知)他、多数のグループ展に出品。

丸山宏―作家コメント [Artist Statement]
夕日に幕がおりる頃、ふと思いつくことがあります。常に、そこに 安堵や平常心を身に纏い、外灯が光る頃に暗さに身を潜め、か細い霧のような夜に会いにいきます。夜の卓布に染み入る星々の滲みを敬愛しつつ、その虚ろな明かりを、少しさきをみるように、少し広く見るようにすると、この地上の末端に自分がいることを認識できます。人が、真実を探すようで、事実に身を置こうとするこの手段に甘えながら、夜という浴場に、浸るように目を閉じた時、この暇(いとま)は、幼子に教授した後の、あの一服時に類似していました。しかし、その日に限ってその余裕が、自分を追いつめていました。そしてその時、その日が何もなかったことをはじめて知りました。そして思うのです、この焦燥と虚無の一体化した広大な砂漠に、広い荒野に、ありもしないオアシスを具現化したいと。

丸山宏―略歴 [Artist Biography]
1984年、東京都生まれ。2008年、多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業。2006年、ギャラリーフォレスト・ミニ(東京)で初個展を開催。以降、2009年にOギャラリーUP・S(東京)で個展を開催。2005年、四人展(オレンジギャラリー・東京)、TEPCO 第9回 エネルギー賞(TEPCO館・東京)に出品。2008年、絵画展(文房堂ギャラリー・東京)、The 1st anniversary exhibition(concentric plugs・神奈川)。2009年、あおぞらDEアート展(泰明小学校・東京)。2007年~2009年にかけて開催された新制作展(新国立美術館・東京)に出品。

※全文提供: Oギャラリーeyes


会期: 2010年8月2日(月)-2010年8月7日(土)

最終更新 2010年 8月 02日
 

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